今回のニュースのポイント
ソフトバンクは10月2日、大型無操縦者航空機(RPAS)に通信機器等を収容するポッドを搭載し、上空3,000mから直径5km以上の通信エリアを構築する実証実験に成功したと発表しました。実証では下り最大20Mbps、上り最大5Mbpsの通信速度を確認し、災害時の安否確認や画像・動画共有などの利用を想定しています。通信機器やアンテナを収容する「DRUポッド」を国内で設計・製造し、機体への統合や飛行安全性の確認、耐空性承認まで一連のプロセスを完了しました。2026年3月のヘリコプターを用いた検証成果を踏まえ、大型RPASでの実証へ進めた形です。
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災害によって地上の携帯電話基地局が被災した場合、いかにして迅速に通信環境を復旧させるか。ソフトバンクが検証を進めているのは、大型の無操縦者航空機に通信装置を搭載し、上空から臨時の通信エリアを構築する取り組みです。
ソフトバンクは10月2日、大型無操縦者航空機(RPAS)に災害対応用の通信機器等を搭載し、上空3,000mから直径5km以上の通信エリアを構築する実証実験に成功したと発表しました。
大規模な地震や風水害では、地上の基地局自体の破損や停電、移動電源車のアクセス阻害などによって通信途絶が起きるリスクが常につきまといます。今回の取り組みは、地上のインフラ復旧を待つだけでなく、上空から通信エリアを一時的に供給するという選択肢を提示するものです。
実証実験では、上空3,000mを飛行する大型RPASに搭載した通信装置を通じて、下り最大20Mbps、上り最大5Mbpsの通信速度が確認されました。ソフトバンクは、発災直後の安否確認や、自治体・救助機関による動画・画像を使った被害状況の共有などへの活用を想定しています。
上空からの通信確保に向けた取り組みは、段階的に進められてきました。ソフトバンクは2026年3月にヘリコプターに通信用ポッドを搭載した検証を行っており、今回はその成果を踏まえ、大型RPASに通信用ポッドを搭載した実証へと進めた形です。
また今回の成果には、機体と通信設備の統合プロセスが進展した点も含まれます。通信機器やアンテナなどを収容する「DRUポッド」を国内で独自に設計・製造し、適合性確認から機体への統合、飛行安全性の確認、さらには耐空性の承認にいたるまで、実用化に必要な一連のプロセスを完了しました。
今回の研究開発は、総務省の「Beyond 5G(6G)基金事業」の委託研究の一環として行われており、総務省や海上保安庁などの関係機関とも連携しながら推進されています。将来の次世代通信インフラを見据え、地上だけでなく空中もカバーエリアの一部として組み込む技術の検証が進んでいます。
災害時の通信確保といえば、地上の基地局の耐震化や予備電源の強化などが中心でした。しかし、上空3,000mから直径5km以上をカバーする技術の実証が進んだことで、通信設備そのものを空に持ち上げるという新たな手法が現実味を帯びつつあります。社会実装に向けた今後の技術高度化や運用検討とともに、地上と空中の双方を組み合わせた災害対応インフラの構築に向けた取り組みが続けられています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













