今回のニュースのポイント
内閣府が10月5日に発表した2026年9月の「消費動向調査(二人以上の世帯・季節調整値)」によると、消費者心理を示す消費者態度指数は35.4となり、前月から0.1ポイント低下のほぼ横ばいで推移しました。一方、指数を構成する4指標を見ると、「収入の増え方」や「雇用環境」が微増したのに対し、「暮らし向き」や「耐久消費財の買い時判断」は低下するなど意識のズレが浮き彫りとなっています。さらに、1年後の物価が「上昇する」と見込む二人以上の世帯割合(原数値)は90.6%となり、「5%以上上昇」との回答も47.6%へ拡大。所得・雇用への見方と、日々の生活実感や購入判断との間に温度差が生じている家計の現在地が示されています。
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内閣府が10月5日に公表した2026年9月の「消費動向調査」(有効回答数6,698世帯、うち二人以上の世帯4,372世帯)では、二人以上の世帯の消費者態度指数(季節調整値)が前月比0.1ポイント低下の35.4となりました。全体指数だけをみれば「ほぼ横ばい」の推移ですが、その内訳や物価見通しを詳しく紐解くと、家計の意識が一様ではない実態が浮かび上がってきます。
■ 「収入・雇用」の微増と、「暮らし・買い物」の慎重姿勢
消費者態度指数を構成する4つの意識指標(二人以上の世帯、季節調整値)を前月比で見ると、動きが二分されています。
・暮らし向き:33.8(▲0.3ポイント)
・収入の増え方:40.5(+0.1ポイント)
・雇用環境:40.0(+0.1ポイント)
・耐久消費財の買い時判断:27.3(▲0.2ポイント)
「収入の増え方」と「雇用環境」はともに0.1ポイント上昇し、所得や雇用に対する見方は小幅ながら改善を示しています。一方で、実際の生活実感を示す「暮らし向き」は低下したほか、「耐久消費財の買い時判断」は27.3と4項目の中で最も低い水準に留まり、前月から再び低下へ転じました。
■ 1年後の物価上昇予想「5%以上」が47.6%へ増加
一方、今回の調査では、世帯側の物価見通しにも変化がみられました。
1年後の物価について「上昇する」と回答した二人以上の世帯割合(原数値)は90.6%となり、前月の89.0%から1.6ポイント上昇しました。物価が「低下する」と見込む割合は3.3%(前月差▲1.3ポイント)、「変わらない」は3.8%(同▲0.8ポイント)、「分からない」は2.3%(同+0.5ポイント)となり、物価が上昇すると見る世帯の割合が再び増えて9割を超えました。
さらに上昇を予想する世帯の内訳を見ると、「5%以上上昇する」と答えた割合が47.6%と前月から1.5ポイント増加しました(「2%以上〜5%未満」は31.7%、「2%未満」は11.3%)。物価が上がると見込む世帯が再び増えている状況が数値に表れています。
■ 指数の裏にある「家計の意識のズレ」
今回の調査結果(二人以上の世帯)を整理すると、以下の構図が見えてきます。
・消費者態度指数:35.4(▲0.1)
・収入の増え方(+0.1)/雇用環境(+0.1)
・暮らし向き(▲0.3)/買い時判断(▲0.2)
・1年後の物価上昇予想:90.6%(+1.6)
収入や雇用環境への見方が小幅に改善する一方、「暮らし向き」と「耐久消費財の買い時判断」は低下し、物価上昇予想は強まっています。つまり、現在の家計は消費者心理の急激な「悪化」というよりも、「所得・雇用面への見方」と「日々の暮らしや購入判断」との間に温度差を抱えた状態にあると言えます。
家計の意識を見る上では、単に収入や雇用への見方だけでなく、暮らし向きや購入判断、物価の見通しを合わせて見ることが重要になります。
今後の消費の動向を占う上では、全体指数の推移とともに、「暮らし向き」や「買い時判断」といった実感指標が回復に向かうのか、あるいは強まった物価上昇予想(90.6%)がどのように変化していくのか、各指標が今後どのように推移するかが焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













