9月の有効求人倍率1.19倍に上昇 求職者減少が押し上げ、求人総量は横ばい

2026年10月30日 08:54

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厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館。2026年9月の有効求人倍率は1.19倍に上昇したが、有効求人数は前月比ほぼ横ばいで、求職者数の減少が倍率を押し上げた。

今回のニュースのポイント

厚生労働省が2026年10月30日に公表した9月の一般職業紹介状況によると、有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.01ポイント上昇の1.19倍となりました。ただし、有効求人数は前月比0.0%増と横ばいで、有効求職者数が1.4%減少したことが倍率を押し上げました。新規求人倍率は2.19倍、正社員有効求人倍率は1.01倍でした。製造業で求人が増加する一方、小売や飲食などで減少しており、業種によるばらつきが続いています。

本文
 厚生労働省が2026年10月30日に公表した9月の一般職業紹介状況によると、公共職業安定所(ハローワーク)における有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.01ポイント上昇の1.19倍となりました。雇用の先行指標となる新規求人倍率(季節調整値)は前月比0.13ポイント上昇の2.19倍、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.01ポイント上昇の1.01倍でした。

 もっとも、今回の倍率上昇は求人需要そのものの拡大によるものではありません。季節調整値の内訳をみると、月間有効求人数は前月比0.0%増と横ばいにとどまる一方、月間有効求職者数が同1.4%減少したことで、計算上の倍率が押し上げられました。ハローワーク集計で求職者100人に119件の求人がある状況ですが、有効求人数は前月比でほぼ横ばいとなっており、倍率の上昇を求人需要の拡大と同一視することはできません。

 企業の新規募集の動きを示す9月の新規求人数は、原数値で前年同月比0.4%減となりました。季節調整値の前月比(1.5%増)とは異なり、前年の同月水準をわずかに下回っており、求人需要が力強く持ち直しているとはいえない状況です。

 産業別の新規求人動向(原数値)では業種ごとの差が鮮明です。製造業が前年同月比8.2%増、情報通信業が同5.9%増と伸びた一方、生活関連サービス業・娯楽業が同6.7%減、卸売業・小売業が同6.3%減、宿泊業・飲食サービス業が同6.3%減となりました。製造業が増加する一方、小売業や宿泊・飲食サービス業などでは前年同月を下回りました。

 地域別の就業地別有効求人倍率(季節調整値)は、福井県と山梨県が1.74倍で最高、大阪府が0.96倍で最低でした。なお、求人を受理したハローワークの所在地に基づく受理地別では東京都が1.71倍で最高、神奈川県が0.83倍で最低となっており、就業地別とは傾向が異なります。

 9月の統計は、求人倍率が小幅に上昇したものの、求人総量の前月比は横ばいで、求職者の減少が倍率を押し上げた事実を示しています。業種による動向の差も大きく、労働需給の基調を判断するには求人総量や産業別の実態を冷静に見極める必要があります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)