求人倍率は1.18倍で足踏み 製造・情報通信は求人増、宿泊・小売は減少

2026年10月02日 12:09

画・賃上げ、8割の企業で実施。初任給は2割半増し。理由は人材確保、離職防止。

8月の有効求人倍率は1.18倍で前月から横ばいとなる一方、新規求人は前年同月比3.4%減となり、業種によって異なる動きがみられた(画像は資料写真)

今回のニュースのポイント

厚生労働省が10月2日に発表した令和8年8月の一般職業紹介状況によると、有効求人倍率(季節調整値)は1.18倍で前月から横ばいとなりました。求人と求職の双方が前月比0.7%増と同程度増加したため倍率は不変だった一方、企業が新しく出す新規求人数(原数値)は前年同月比3.4%減となっています。業種別では、製造業(3.9%増)や情報通信業(3.3%増)で求人が増加した一方、宿泊業・飲食サービス業(11.1%減)や卸売業・小売業(10.2%減)で減少が目立ち、業種による動向の違いが表れています。

本文
 厚生労働省が10月2日に発表した令和8年8月の一般職業紹介状況によると、有効求人倍率(季節調整値)は1.18倍となり、前月と同水準で足踏み状態となりました。月間有効求人数(季節調整値)は前月比0.7%増、月間有効求職者数(同)も0.7%増となり、求人と求職の双方が同ペースで増加した結果、倍率に変化は見られませんでした。

 一方、新たに出された求人の動きを見ると、新規求人数は前年同月を下回っています。8月の新規求人数(原数値)は71万8656人で前年同月比3.4%減となり、季節調整値の新規求人倍率も2.06倍と前月から0.04ポイント低下しました。有効求人倍率が横ばいとなる一方、新規求人は前年同月を下回り、新規求人倍率も前月から低下しました。

 この新規求人の動向において、業種ごとの動きには違いがみられます。

 前年同月比で新規求人が増加したのは、製造業(3.9%増)、情報通信業(3.3%増)、サービス業(他に分類されないもの)(0.9%増)などでした。製造業(原数値7万109人)全体が前年同月比3.9%増となる中、機械・電機関連の複数業種で2桁の増加がみられました。内訳では、電子部品・デバイス・電子回路製造業(28.6%増)、情報通信機械器具製造業(24.8%増)、生産用機械器具製造業(17.1%増)、業務用機械器具製造業(16.7%増)、電気機械器具製造業(14.1%増)などとなっています。

 対照的に、宿泊・飲食や卸売・小売、生活関連サービスでは新規求人が前年同月を下回りました。宿泊業・飲食サービス業は前年同月比11.1%減(4万6294人)、卸売業・小売業は10.2%減(8万1961人)、生活関連サービス業・娯楽業は5.7%減(2万1043人)となっており、宿泊業・飲食サービス業や卸売業・小売業などでは、新規求人の減少が目立ちました。

 正社員の動きを見ると、正社員有効求人倍率(季節調整値)は1.00倍で前月と同水準でした。正社員についても、新規求人数は前年同月を下回っており、正社員の新規求人数(原数値)は35万5787人と前年同月比3.4%減(パートを除く常用では4.1%減)となりました。なお、厚労省の注記にある通り、正社員有効求人倍率の計算では分母の有効求職者に派遣労働者や契約社員を希望する層も含まれるため、厳密な意味での正社員有効求人倍率より低い値となる点には留意が必要です。

 都道府県別の動きにおいても、就業地別、受理地別ともに、都道府県によって有効求人倍率に差がみられます。就業地別の有効求人倍率(季節調整値)の最高は福井県の1.72倍、最低は大阪府の0.95倍でした。受理地別(季節調整値)では最高が東京都の1.70倍、最低が神奈川県の0.83倍となっています。

 8月の有効求人倍率は1.18倍と一定の求人超過状態を維持した一方、新規求人は前年同月を下回る結果となりました。業種別に見ると、製造業や情報通信業で求人が増加する一方、宿泊・飲食や卸売・小売などでは減少しており、新規求人の動きには業種ごとの差がみられます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)