今回のニュースのポイント
JR九州が2026年11月4日に発表した2027年3月期中間決算は、連結営業収益が前年同期比3.7%増の2,464億58百万円となり中間期として過去最高を更新しました。一方、熊本地震の影響などで新幹線収入が12.6%減少し、営業利益は11.3%減の362億74百万円と増収減益でした。災害損失引当金繰入額の計上などを反映し、通期の親会社株主帰属純利益予想を46億円下方修正して470億円としました。年間配当予想121円は据え置いています。
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九州旅客鉄道株式会社(JR九州)は2026年11月4日、2027年3月期の中間連結決算(日本基準)を発表しました。2026年4~9月期の連結営業収益は前年同期比3.7%増の2,464億5,800万円(2,464億58百万円)となり、6期連続の増収で中間期として過去最高を更新しました。しかし、営業利益は同11.3%減の362億7,400万円(362億74百万円)、経常利益は同14.3%減の351億7,500万円(351億75百万円)と、それぞれ6期ぶりの減益となりました。親会社株主に帰属する中間純利益も同3.8%減の214億8,400万円(214億84百万円)で3期連続の減益でした。非鉄道事業が増収を支えた一方、「令和8年熊本地震」の影響等で鉄道事業が落ち込み、増収減益の決算となりました。
中間期の減益要因となったのは鉄道事業の減収です。鉄道旅客運輸収入は前年同期比1.6%減の822億4,500万円(822億45百万円)となり、6期ぶりの減収を記録しました。在来線旅客運輸収入は同5.9%増の525億8,600万円(525億86百万円)と増収でしたが、九州新幹線の旅客運輸収入が同12.6%減の296億5,900万円(296億59百万円)と大きく落ち込みました。新幹線の輸送人員は前年同期比3.7%減の815万6,000人、輸送人キロは同10.3%減の8億9,200万人キロでした。新幹線の減収額が在来線の増収額を上回り、鉄道旅客運輸収入全体は減少しました。この結果、運輸サービス部門は営業収益が同1.3%減の910億2,800万円(910億28百万円)、営業利益が同26.2%減の136億6,900万円(136億69百万円)となりました。
鉄道事業が苦戦した一方、非鉄道事業は収益を支えました。不動産・ホテル部門の営業収益は前年同期比4.4%増の800億1,600万円(800億16百万円)でした。不動産賃貸業が営業収益423億6,300万円(同6.0%増)、営業利益107億2,300万円(同4.1%増)、ホテル業も営業収益168億700万円(同6.4%増)、営業利益33億1,700万円(同10.8%増)と増収増益でした。しかし、不動産販売業で売却資産の原価率上昇等があり営業利益が同18.2%減の37億4,600万円となったため、部門全体の営業利益は同0.5%減の177億8,800万円でした。なお、建設部門は工事量増加で営業収益468億9,100万円(同15.4%増)、営業利益10億9,600万円(同59.4%増)でした。
特別損益では、地震被害に伴う損失が計上されました。当中間期には、「令和8年熊本地震」に伴う災害による損失1億6,700万円(1億67百万円)と、災害損失引当金繰入額88億3,200万円(88億32百万円)を特別損失に計上しました。特別損失合計は94億7,500万円です。ただし、前年同期には博多駅空中都市プロジェクト中止に伴う撤退損87億200万円などを計上していたため、特別損益全体の損失超過額は約81億円となり、前年同期(約93億円)から縮小しました。地震損失のみが純利益減益の要因ではなく、本業の営業減益などが影響しています。
通期の連結業績予想については、鉄道事業の下振れや地震損害を織り込む修正が行われました。通期の連結営業収益予想5,205億円(前期比4.0%増)、営業利益予想750億円(同1.3%増)、経常利益予想709億円(同4.2%減)は据え置かれました。運輸サービス部門の営業利益予想が23億円引き下げられた一方、不動産・ホテル部門が22億円引き上げられたことなどが全体を支えています。一方、災害損失引当金繰入額の計上などを反映し、親会社株主に帰属する当期純利益予想は従来予想の516億円から470億円へと46億円(約8.9%)下方修正されました。通期の鉄道旅客運輸収入予想も1,751億円から1,744億円へ7億円引き下げられました。新幹線を33億円引き下げる一方、在来線は26億円引き上げています。
配当政策については、2027年3月期の年間配当予想を1株当たり121円(中間60円50銭、期末予想60円50銭)とし、8月公表予想を据え置きました。前期実績115円に対しては年間6円の増配見通しです。今回の決算は、多角化事業が成長して連結営業収益が過去最高を更新した一方、熊本地震に伴う新幹線を中心とした鉄道事業の減収や復旧費用が重荷となり、最終純利益予想を引き下げる結果となりました。下方修正後の通期純利益予想470億円は前期実績(454億円)を3.4%上回る増益見通しです。同社は連結営業利益予想750億円を据え置く一方、親会社株主に帰属する当期純利益予想を470億円に引き下げています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













