今回のニュースのポイント
日本酸素ホールディングスが2026年11月4日に発表した2027年3月期中間決算は、売上収益が前年同期比13.3%増の7,371億円、コア営業利益が同15.5%増の1,089億円、IFRS営業利益が同26.6%増の1,193億円、親会社帰属中間利益が同38.6%増の796億円となりました。海外産業ガス事業が好調で、アジア・オセアニアは70.7%増益でした。円安の換算効果や非経常項目も寄与しました。通期業績予想と年間配当予想66円は据え置かれました。
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日本酸素ホールディングス株式会社は2026年11月4日、2027年3月期の中間連結決算(国際財務報告基準=IFRS)を発表しました。2026年4~9月期の売上収益は前年同期比13.3%増の7,371億4,700万円(約7,371億円)、独自の管理指標であるコア営業利益は同15.5%増の1,088億9,700万円(約1,089億円)となりました。IFRS営業利益は同26.6%増の1,192億7,400万円(約1,193億円)、親会社所有者帰属の中間利益(純利益)は同38.6%増の795億9,100万円(四捨五入表示で796億円)に達しました。米国や欧州、アジア・オセアニアなど海外産業ガス事業が伸長し、大幅な増収増益を達成しています。なお、5月11日に公表した通期業績予想および年間配当予想は今回据え置いています。
中間期の収益成長を牽引したのは海外産業ガス事業です。米国事業の売上収益は前年同期比15.8%増の1,997億8,800万円、セグメント利益は同23.2%増の284億8,400万円(約285億円)となりました。出荷増や価格マネジメント、生産性向上が寄与し、為替影響を除いても増益を確保しています。欧州事業は売上収益が同18.8%増の1,994億7,900万円、セグメント利益は同16.3%増の380億3,400万円(約380億円)となり、利益規模で最大を維持しました。欧州ではガス出荷数量が減少したものの、価格マネジメントや買収効果が増益を支えています。さらに、アジア・オセアニア事業は売上収益が同25.4%増の1,235億1,800万円、セグメント利益が同70.7%増の152億9,000万円(約153億円)と急拡大しました。豪州事業の寄与や出荷増、価格改定が大幅増益をもたらしました。
海外各地域が好調だった一方、国内事業と家庭用品事業は減益となりました。日本事業の売上収益は前年同期比1.5%増の1,975億6,900万円(約1,976億円)と増収でしたが、セグメント利益は同5.4%減の250億円にとどまりました。電子材料ガスの出荷増や価格改定があったものの、機器・工事ビジネスの減収やコスト上昇が利益を圧迫しました。また、サーモス事業は売上収益が同1.9%減の167億4,500万円(約167億円)、セグメント利益が同21.4%減の27億4,200万円(約27億円)でした。韓国のオンライン販売は好調だったものの、主力の日本市場において天候不順による需要低迷が響き、減収減益となりました。
当中間期の業績拡大には、円安による為替換算効果と非経常項目も影響しています。期中平均為替レートは米ドルが160円04銭(前年同期は146円07銭)、ユーロが184円56銭(同168円68銭)となり大幅な円安が進行しました。この為替変動により、連結売上収益で約457億円、コア営業利益で約70億円の押し上げ効果が生じています。さらに、IFRS営業利益(1,193億円)とコア営業利益(1,089億円)の差額約104億円は非経常項目の純額に相当します。本社移転に伴う土地譲渡益124億円や建物減損損失18億円、ブランド再構築費用などが含まれます。したがって、営業利益の26.6%増益にはこれら一時的要因が含まれており、すべてを継続的な事業収益の伸びと捉えることはできません。
通期の連結業績予想については、期初見通しを据え置きました。通期計画は、売上収益が前期比1.5%増の1兆3,800億円、コア営業利益が同2.4%増の2,080億円、IFRS営業利益が同8.7%増の2,150億円、親会社帰属当期利益が同5.7%増の1,310億円を見込んでいます。中間期の進捗率はコア営業利益で52.3%、親会社帰属当期利益で約60.8%と50%を超えていますが、同社は2026年5月11日に公表した通期業績予想を今回変更していません。配当政策についても、年間配当予想を前期実績(62円)から4円増配となる1株当たり66円(中間33円実績、期末予想33円)とする期初計画を据え置いています。
成長基盤の強化に向けた設備投資では、当中間期に626億円を実行し、前年同期実績を上回りました。また、取締役会で承認された未完成の主な投資案件は2026年9月末時点で約1,500億円に上り、エレクトロニクス分野などを中心に厳選投資を進めています。2026年9月には韓国において半導体材料ガスの新拠点が操業を開始しました。同社は今後の注目点として、電子材料ガスの需要取り込み、エレクトロニクス向け機器・工事案件の獲得、中東情勢やエネルギー価格の動向を挙げています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













