今回のニュースのポイント
東京精密が2026年11月4日に発表した2027年3月期中間決算は、受注高が前年同期比72.3%増の1,389億60百万円、売上高が同19.9%増の923億99百万円、営業利益が同38.2%増の203億41百万円となり、半期として過去最高を更新しました。生成AIやHBM向けに半導体製造装置部門の受注高が86.0%増と急拡大しました。通期売上高予想を1,920億円、営業利益予想を450億円へ上方修正し、年間配当予想も12円引き上げて316円としました。
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株式会社東京精密は2026年11月4日、2027年3月期の中間連結決算(日本基準)を発表しました。2026年4~9月期の連結業績は、受注高が前年同期比72.3%増の1,389億60百万円(約1,389億円)、売上高が同19.9%増の923億99百万円(約924億円)となりました。利益面では、営業利益が同38.2%増の203億41百万円(約203億円)、経常利益が同41.2%増の211億46百万円(約211億円)、親会社株主に帰属する中間純利益は同61.1%増の154億89百万円(約155億円)に達しました。生成AIを含むHPC(高性能計算)や広帯域メモリー(HBM)向け半導体装置の需要急増を主因に、受注高、売上高、各利益のすべてが半期としての過去最高を更新しました。
中間期の業績拡大を力強く牽引したのは半導体製造装置部門です。同部門の受注高は前年同期比86.0%増の1,140億74百万円(約1,141億円)に急増し、全社受注高の約82%を占めました。売上高は同22.3%増の726億45百万円(約726億円)、営業利益は同43.7%増の177億17百万円(約177億円)となり、営業利益率は前年同期の20.8%から24.4%へと3.6ポイント改善しました。検査装置であるウエーハプローバを中心に引き合いが極めて強く、生成AIを含むHPC向けやHBMなどの高性能デバイス向け、さらに生産能力増強を進める中国市場向けが大幅な受注増をもたらしました。グローバルOSATによる汎用ロジック向けや汎用メモリー向け出荷も堅調でした。
精密計測機器部門も自動車や先端インフラ需要を捉えて増収増益となりました。同部門の受注高は前年同期比28.9%増の248億86百万円(約249億円)、売上高は同11.9%増の197億53百万円(約198億円)、営業利益は同9.9%増の26億24百万円(約26億円)でした。ハイブリッド車生産に関連する追加投資やAIデータセンター、ロボット関連需要の増加が寄与しました。なお、同部門の営業利益率は前年同期の13.5%から13.3%へと0.2ポイント低下しました。また、7~9月の第2四半期単独の全社業績を見ますと、売上高557億円、営業利益144億円(営業利益率25.9%)、四半期純利益108億円となり、四半期ベースでも過去最高を更新するなど、上期を通じて極めて強い事業環境が続きました。
今後の事業展開について同社は、半導体製造装置部門を中心に下期も非常に堅調な受注環境が継続すると想定しています。同部門の通期受注高は前期比約8割増となる2,200億円程度を見込んでおり、対象市場の拡大は少なくとも暦年2028年まで続くとの見通しを示しています。旺盛な半導体検査需要に対応するため、同社は生産体制の強化を進めています。現飯能工場(埼玉県)の生産スペース増設や飯能第2工場の新設等を通じ、2028年度半ばを目途にプローバの生産可能台数を倍増させる方針を掲げています。一方で、部材調達リスクについては引き続き注視しながら、柔軟な生産計画を策定していく方針です。
上期の好調な進捗と足元の需要動向を踏まえ、同社は2027年3月期の通期連結業績予想を上方修正しました。売上高予想は前回予想(8月4日公表)から30億円増額の1,920億円(前期比15.1%増)、営業利益予想は10億円増額の450億円(同33.4%増)へ引き上げました。経常利益予想も15億円増額の455億円(同30.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益予想は12億円増額の320億円(同29.3%増)へと見直しました。今回の売上高の増額修正は半導体製造装置部門(通期売上高予想1,505億円へ30億円上方修正)の上振れを反映したものであり、計測機器部門(同415億円)は据え置いています。通期営業利益率は23.4%を見込んでおり、中期経営計画の定量目標に到達する見通しです。
業績予想の上方修正に伴い、株主還元も拡充されます。同社は中間配当について従来予想の152円から6円引き上げ、1株当たり158円とすることを同日の取締役会で決定しました。さらに、期末配当予想についても従来の152円から158円へと6円増額し、年間配当予想を304円から316円へと12円上方修正しました。前期実績の262円に対しては54円の増配見通しとなります。同社は連結配当性向40%程度を目安とする方針を維持し、今回の業績予想修正に伴って年間配当予想を316円に引き上げています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













