雇用と労働条件傷んだまま メーデーで古賀会長

2013年04月29日 15:17

 連合の84回メーデー中央大会が27日、都内で開かれ、主催者発表で約4万人が参集した。古賀伸明連合会長は「アベノミクスへの期待感から株価は上昇しているが、働く者の雇用と労働条件は傷んだまま、改善していない」と語るとともに「政府がすべきことは国民生活の底上げだ」と最低賃金の引き上げなど早急に実現するようアピールした。

 田村憲久厚生労働大臣は「安倍政権の最重要課題は経済の再生であり、持続的成長により、雇用や賃金を増やすという好循環を生み出していくこと」などとアピール。

 民主党の海江田万里代表は「(安倍政権下での)労働規制のなし崩し的な改悪には断固反対して戦う」と経済成長や産業力強化を掲げて労働規制の緩和を図ろうとする安倍政権の動きを強くけん制した。

 メーデーは「大震災被災地との絆を深め、復興と再生にむけて全力をつくす。また経済の中心に人をおくことを求め、雇用の安定と格差の是正、労働者保護の推進と働き甲斐のある人間らしい仕事の実現、社会的セーフティネットと所得再配分機能の強化など、働く者・生活者の立場からの政策の実現を強く求めていく」などとした宣言を確認した。(編集担当:森高龍二)