進化するビデオカメラ ハイスピード撮影がお茶の間で楽しめる

2013年05月19日 16:27

 デジタルビデオカメラの高性能化が進み、今や業務用レベルに近い製品が一般市場に出回るようになった。一昔前なら数百万円はくだらなかったようなスペックの製品でさえ、数10万円、もしくは10万円を切るような価格で販売されている。

 たとえば先日、Blackmagic Designが発売したマイクロフォーサーズシステム採用のコンパクトシネマカメラBlackmagic Pocket Cinema Cameraなども、わずか10万円強というとんでもない価格でリリースされ、大きな話題を呼んだ。
 
 また、キャノン<7751>の人気機種「EOS 7D」や、パナソニック<6752>のムービー一眼ルミックスGシリーズに代表されるような、一眼レフカメラを使った動画撮影も頻繁に行われるようになり、一般でも手軽に高度な動画撮影が可能になった。

 そんな中、株式会社JVCケンウッド<6632>がまた、非常に興味深いビデオカメラの新製品を「GC-P100」を5月下旬にリリースする。

 「GC-P100」は、1080/60p、36Mbpsでの高画質動画撮影が可能なビデオカメラ。それだけなら今どき、それほど驚くことでもないが、このビデオカメラの最大の特徴は、特殊な撮影を可能にする「タイム・コントロール」機能を備えているところにある。
 
 側面に備えたダイヤルでfpsを選択することで、600fpsのハイスピード動画撮影から、タイムラプス撮影まで対応できるのだ。これにより、今までは難しかったクリエイティブな映像表現も可能になる。例えば、スポーツの決定的瞬間をハイスピード撮影して感動的な演出を施したり、タイムラプスを利用して人や情景がもの凄いスピードで流れるような、コミカルで印象的な撮影が簡単にできてしまう。

 また、シャッタースピードを最長4秒まで落とすことが可能なので、夜間の撮影にも適している。静止画カメラの長時間露光のような明るく鮮やかな夜景を、音声も含めた動画として撮影できるのだ。ちなみに記録フォーマットはAVCHDと、MP4/MOV(MPEG-4 AVC/H.264)を選択。AVCHDは最高で1080/28Mbpsまでとなり、最高レートの1080/60p/36MbpsはMP4/MOVモードで撮影可能。また、ハイスピード動画はMP4での録画となる。

 価格はオープンプライスで、店頭予想価格は13万円前後と予想されている。家庭用のビデオカメラとしては少々高価な感じもするが、機能的に見れば破格であることは間違いない。プロさながらのハイスピード動画や、タイムラプス動画がお茶の間で楽しめてしまうのだから、とんでもない世の中になったものだ。(編集担当:藤原伊織)