【日経平均】FOMC待ちで値動きが控えめでも237円高

2013年06月19日 20:12

 NYダウは138ドル高。5月の消費者物価指数(CPI)、住宅着工件数は市場予測を上回って好調だったが、それより「FOMCはマーケットフレンドリーな結果になる」という見方が広がったことが大きい。物言えば唇寒しという結果を招いた5月22日の議会証言で懲りて、バーナンキ議長も余計なことは一切言わないという観測が有力。19日朝方の為替レートはドル円は95円台後半、ユーロ円は127円台後半で、円安が進行していた。
 
 取引開始前に発表された5月の貿易統計は11ヵ月連続の9939億円の赤字だったが、1兆円を超える赤字の市場予測よりは良かった。日経平均始値は225.80円高の13233.08円。80円分のマドを残して上昇するが13300円台は寸前でタッチできず高値もみあいの小動きで、東京市場もFOMC結果待ち、バーナンキ議長の発言待ちの様子見ムード。だが前引け直前には上海総合指数が年初来安値を喫した影響か13200円を割り込み、後場も上値が重いまま13100円台で推移する。13107円まで下げてマド埋め即日完了後、午後2時台に入ると日経平均はジリジリ上昇して13200円台を回復し、終値は237.94円高の13245.22円だった。TOPIXは+20.17の1106.57。売買高は28億株。売買代金は2兆1172億円で、3日ぶりに2兆円台を回復した。
 
 値上がり銘柄1329に対し値下がり銘柄は306で、業種別騰落率では鉱業1業種だけマイナス。プラス上位は鉄鋼、海運、卸売、情報・通信、保険、非鉄金属などで、プラス下位は水産・農林、電気・ガス、精密機器、空運、食料品などだった。
 
 前日不振だった銀行株は反発し、証券株は軒並み続伸。特に三井住友FG<8316>は野村證券が投資判断を引き上げたこともあり210円高で売買代金2位に入った。ドル円レートが日中95円台で比較的安定していたため輸出関連銘柄は堅調で、トヨタ<7203>、ホンダ<7267>はともに70円高、マツダ<7261>は5円高。完成車メーカー以上に元気だったのが自動車部品株で、北米で6割増の増産投資と報じられたデンソー<6902>は50円高で、同じく北米で3倍に増産と報じられた小糸製作所<7276>は30円高。KYB<7242>も19円高だった。シロキ工業<7243>は22円高で値上がり率5位、売買高17位。カルソニックカンセイ<7248>は32円高で同11位。ユニプレス<5949>も94円高と買われていた。
 
 電機では株主総会前日のソニー<6758>は買い一巡後は下げて21円安。日立<6501>は7円安でも、東芝<6502>はテレビ事業から数百人を配置転換し、その費用を100億円削減すると報じられ「リストラは買い」で13円高。業種別騰落率トップの鉄鋼は7円高の神戸製鋼<5406>が売買代金9位、11円高の新日鐵住金<5401>が同10位で、値上がり率ランキングでは6位に6円高の中山製鋼所<5408>、15位に8円高のステンレスの日本冶金工業<5480>、18位に131円高のJFEHD<5411>が入っていた。
 
 デジタル一眼レフの好調が続き、今期はキヤノン<7751>とニコン<7731>のデジカメの営業利益が前期の5割増という記事が出て、キヤノンは75円高と続伸しニコンは41円高。任天堂<7974>は後場に上昇の勢いを増し500円高で株価11000円台を回復して終えた。上海市場が冷え込んでもファナック<6954>は100円高、コマツ<6301>は50円高、日立建機<6305>は42円高だった。
 
 ディッシュ社がスプリント・ネクステルの買収を断念とロイターが報じ、ソフトバンク<9984>は急上昇して220円高。ディッシュはその代わりクリアワイヤのTOBに専念するといい、それが成功されると周波数帯というおいしい部分を持ち去られる懸念はある。この日、株主総会を開催して通信障害について株主から質問されたものの平穏に終了したKDDI<9433>は終了直後に株価を上げて255円高。NTT<9432>は後場に上げ幅を拡大し215円高、NTTドコモ<9437>も上昇し、通信株は順調な1日だった。
 
 原子力規制委員会が原発の新規制基準をこ日正式決定し、それを受け4電力6原発が再稼働申請を行う予定。高浜、大飯原発で申請する関西電力<9503>は17円安だったが、川内、玄海原発で申請する九州電力<9508>は32円高、伊方原発で申請する四国電力<9507>は33円高、泊原発で申請する北海道電力<9509>は35円高になった。どれも福島第一原発の沸騰水型とは異なる加圧水型で、地元の理解が得られるまで柏崎刈羽原発の再稼働申請は先送り濃厚と17日に報じられた東京電力<9501>は21円安だった。
 
 この日の主役は海運株。朝から一斉に買いが入り、売買高ランキングでは大手の川崎汽船<9107>が18円高で4位、商船三井<9104>が4円高で11位、日本郵船<9101>が10円高で12位に入った。値上がり率ランキングでは共栄タンカー<9130>が26円高で4位、第一中央汽船<9132>が10円高で7位、川崎汽船が9位、乾汽船<9113>が25円高で13位にそれぞれランクイン。「バルチック海運指数」が9日続伸したことが材料だが、この指数は需給だけでなく自然災害や戦争やテロや海賊のリスクでも上昇する。G8サミットでシリア問題をめぐる米ロ対立が平行線のままで、中東情勢の先行きが不透明なことが微妙に影を落としていた。(編集担当:寺尾淳)