参院選勝利へ 強い思いあらわ 安倍総理

2013年06月27日 08:00

 安倍晋三総理は通常国会閉会に伴う記者会見を26日午後6時から行い、「(参議院選挙を控え)今の気持ちを率直に申し上げるとチャレンジャーとしての緊張感、それに尽きる」と衆参ねじれ解消による安定政権をめざし、参院選勝利への強い思いをあらわにした。

 安倍総理は政権発足から半年を経て「3本の矢によって、昨年のマイナス成長を今年のプラス成長へ大きく反転させた」とし「生産も、消費も、雇用も経済をあらわす指標はことごとく改善した」とアベノミクスの3本に矢による経済政策が間違っていないことを強くアピールした。

 また、「G8サミット各国がこぞって3本の矢の経済政策を高く評価してくれた」とも語った。

 そのうえで、安倍総理は「しかし、まだ(経済が良くなってきていることを)実感できていない。これが、国民の正直な気持ちだと思う。景気回復を全国津々浦々まで実感して頂きたい。そのために、経済政策もこれからが正念場だ」とし「要は、ブレルことなく、実行できるかどうかだ。わたしはとことんやり抜く覚悟だ」と強調し、支持を求めた。

 一方、安倍総理は今国会において、電力自由化や再生医療促進のための法案など重要法案を成立させることができなかったことに反省の弁を語った。
 
 加えて、衆議院選挙での一票の格差是正をめぐる小選挙区での0増5減の区割り法案については「国会のねじれに翻弄された」と0増5減法案に賛成しておきながら、その区割り法案には応じなかった民主党を強く批判。「定数削減の方が重要だとの意見もあったが、そのことと違憲状態を是正する0増5減はいらないという理由にはならない。まさに決められない政治・迷走する政治。これがねじれだ」とねじれ国会の弊害を強く訴えた。そのうえで、衆議院での区割り法案再議決による再可決・成立は『止むを得ない措置だった』と正当性をアピールした。

 安倍総理は定数削減を含む選挙制度改正については「大政党だけで決めるのではなく、小政党の意見も尊重することが重要」としたうえで「選挙制度について、民間の有識者が冷静かつ客観的な議論を行う第3者機関を国会に設けることを提案したい」と語った。

 安倍総理は「各党各会派が第3者機関の結論を尊重して改革を前に進めていくという仕組みで、すでに、各党各会派にこうした提案を行うよう自民党に指示を出した。選挙制度改革でも必ずや結果を出したい」と語った。(編集担当:森高龍二)