消費税率の引き上げ 全体考え判断と菅官房長官

2013年07月03日 07:44

 菅義偉官房長官は2日夕の記者会見で消費税引き上げについて「消費税を引き上げて税収が落ちるようなら、まったく、何のための引き上げか分からない。そういったことも含め、全体象を考えたうえで判断していく」と語った。

 また、参院選については「最低限、与党で過半数というのが目標」としたうえで「安定多数の政権運営ができるようになれればいいなと考えている」とした。

 また、この日午前の記者会見では前日の日韓外相会談について「未来志向の日韓関係を築いていくスタートになった」との認識を示した。

 菅官房長官は会談について「両国は基本的な価値と利益を共有する重要な隣国同士であり、日韓関係を発展させるべく、今後、緊密に協力していくという内容で聞いている」とした。

 歴史認識の違いを踏まえたうえでの、今後の首脳会談について、菅官房長官は「さまざまな問題があることは事実だが、そうしたことを乗り越えて、互いに隣国同士として、関係発展のために、外相会談が行われた。そうしたことを重ねていくことが必要なんだろう」と首脳会談へのステップとしての認識をうかがわせた。

 また、日中関係について、一部報道で日中首脳会談の条件として中国が尖閣諸島の問題を棚上げすることを求めてくるのではないか、との指摘には「現在、日中間の事務レベルで様々なやりとりが行われている。わが国としては譲れないところは譲れないと、毅然とした態度で臨んでおり、これは当然なことだ」とした。

 一方で「大局的観点から、戦略的互恵関係を進めるため、対話のドアは常にオープンにしている。総理も述べているが、課題があるのであれば、会って話をすべきというのが、外交のあるべき姿だろう」とした。(編集担当:森高龍二)