【今週の振り返り】円高、中国、決算で459円も下落した週

2013年07月27日 20:11

0205_031

選挙でアベノミクスが信任されても外の為替の円高、中国の景気減速、内の企業決算が足を引っ張り続けた

 前週末19日のNYダウは4ドル安。マイクロソフトとグーグルの決算が市場予測を下回ったが、GEの決算が悪くなかったのが支えだった。22日朝方の為替レートは、ドル円は100円台半ば、ユーロ円は132円前後で、ドル円は前週末とほぼ同じ水準だった。

 参議院選挙は与党が圧勝してねじれ解消。「政権基盤安定化」を受けて海外からの資金流入も期待された日経平均は180.11円高の14770.02円の大幅高で始まるが、急落して午前9時11分には瞬間マイナスに。東京外為市場の大量の円買いドル売りでドル円が100円を割ったためで、10時30分から週明けの上海総合指数が4日続落で始まり、日経平均もズルズル下落して14600円を割り込み再びマイナスに。日経平均の前引けはマイナスだった。一段安で始まった後場は14500円台のマイナス圏からなかなか浮上できなかったが、午後2時前にドル円が100円に乗せたので日経平均もプラスになり14600円台にタッチ。終値は68.13円高の14658.04円。TOPIXは+4.55の1216.53。売買高は24億株、売買代金は2兆435億円でやや低調だった。

 東証1部33業種別騰落率のプラスは24業種。その上位は海運、その他製品、不動産、精密機器、サービス、輸送用機器など。マイナスの業種はパルプ・紙、機械、空運、ゴム製品、電気・ガス、石油・石炭などだった。

 22日のNYダウは1.81ドルの小幅高。中古住宅販売件数が市場予測を下回り、マクドナルドの決算がさえず足かせ。23日朝方の為替レートは、ドル円が99円台前半、ユーロ円が131円近辺で円高に進んでいた。

 日経平均は102.68円安の14555.36円でスタート。まず14600円台に値を戻し、午前9時30分すぎに一気に100円を超える上昇で14700円台にタッチ。上昇の原動力は為替の円安だがドル円100円には届かない。しばらくもみあった後に10時45分すぎ、2回目の上昇で14800円にタッチした。「月例経済報告」が発表され、景気判断を3ヵ月連続で上方修正したのが好感されて後場は14700円台で推移し、先物に海外から買いが入って午後2時40分すぎには14800円にもタッチ。終値は120.47円高の14778.51円だった。TOPIXは+6.19の1222.72。売買高は23億株、売買代金は2兆864億円で商いは低調なまま。

 上昇セクターは鉄鋼、情報・通信、非鉄金属、水産・農林、パルプ・紙、卸売など。下落セクターはゴム製品、その他金融、海運、電気・ガス、機械、建設などだった。

 23日のNYダウは22ドル高。一時は15600ドルにもタッチして史上最高値更新。リッチモンド連銀製造業景況指数は悪化したが、ユナイテッド・テクノロジー、テキサス・インスツルメントなど企業決算の良さがカバーした。24日朝方の為替レートは、ドル円は99円台半ば、ユーロ円は131円台後半で、前日からあまり動いていなかった。

 日経平均は58.87円安の14719.64円で始まる。先物に断続的な売りが入って14700円台を維持しきれず14630円まで下げ、午前10時45分に中国のHSBC製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が発表される。市場予測の48.2を0.5ポイント下回る47.7で3ヵ月連続の50割れ。上海市場もマイナスで始まったが、先回りして下げたためかほとんど反応しなかった。後場は14700円台の一段高で始まるが先物のまとまった買いは入らず、14700円を軸に上がったり下がったりして終値は47.23円安の14731.28円だった。TOPIXは-2.80の1219.92。売買高は21億株、売買代金は2兆98億円で盛り上がらない。

 値上がり業種はその他金融、保険、情報・通信、卸売、証券、電気製品など。値下がり業種は海運、建設、医薬品、化学、不動産、水産・農林などだった。