沖縄サッカー場ダイオキシン 急がれる原状回復

2013年08月18日 14:33

 島尻あい子内閣府沖縄担当大臣政務官は米軍基地返還跡地の沖縄市サッカー場人工芝敷設工事現場からダイオキシンの付着したドラム缶が見つかった事件で「早期の全面探査と原状回復をしなければならない」として対応を急ぐ考えを自身のブログでも示した。

 これは米軍嘉手納基地の返還跡地の市サッカー場工事現場からベトナム戦争当時に枯葉剤を供給した企業の社名入りのドラム缶など10数本のドラム缶が見つかり、その後の調査でも7本がみつかったが、ドラム缶の付着物や周辺土壌からダイオキシン類が検出されたもの。

 沖縄市議会は「サッカー場だけでなく、隣接の駐車場も含め早急に全面調査する予定だが、工事に従事した人やこれまでサッカー場を利用した子どもたちや周辺住民の健康被害への不安が増すばかり。(加えて)工事中断による経済的損失や風評被害による市のイメージダウンなど影響が計り知れない」として健康被害への不安対策や原状回復などを求める要請を岸田文雄外務大臣、佐藤正久防衛大臣政務官、世耕弘成官房副長官、島尻内閣府沖縄担当大臣政務官に行っている。

 要請はドラム缶を埋めた原因究明と土地返還前後の情報公開、原状回復への適切な措置、この件での経済的損失補償や住民への健康被害への対策、日米地位協定の見直しをはかり、基地から派生する環境被害に万全を講じること。

 沖縄県民にとって、基地負担はこうした環境問題にも影を落としている。(編集担当:森高龍二)