共産、社民など猛反発 消費税増税に

2013年10月02日 09:09

 消費税増税に真っ向から反対している日本共産党や社会民主党などは猛反発している。撤回や実行阻止へ団結して戦っていく構えだ。

 日本共産党の志位和夫委員長は1日、「国民に大増税、大企業に減税は道理のかけらもない」と談話を発表。「撤回を求める」とともに「中止に追い込むために全力をあげる」考えを表明した。

 志位委員長は「来年度の税率3%引き上げだけでも8兆円を超える史上最大の大増税だ」とし「国民多数の声を踏みつける暴挙だ」と撤回を求めた。

 志位委員長は「復興特別法人税の廃止を含めると6兆円規模の経済対策になり、8兆円もの大増税で景気を悪化させる一方で、6兆円も景気対策としてばらまくとは、経済対策・財政政策としても支離滅裂」と批判。「最大の景気対策は消費増税の中止だ」とアピールしている。

 また「所得が大きく減っている国民から8兆円も奪い、270兆円にも及ぶ巨額の内部留保を抱える大企業に減税をばらまくのは、道理のかけらもない」とした。

 同様に、社会民主党の又市征治党首代行も「消費税増税による景気の腰折れを防ぐというのであれば消費税を増税しなければよい」とし「トリクルダウンの幻想をもとに大企業ばかりを優遇し、中小企業や家計に負担を押し付ける消費税増税は断固撤回すべき」と訴えた。

 又市代表代行は「社会保障・税一体改革では、社会保障の充実のために消費税増税はやむを得ないとされていたが、社会保障の充実に回るのはわずかに5000億円(2014年度)にすぎない」とし「しかも充実どころか10月1日より、年金支給額の減額、厚生年金保険料の引き上げ、児童扶養手当の引き下げなどがはじまり、社会保障制度改革プログラム法案では、社会保障の負担増のメニューが目白押しとなっている」と批判。

 又市代表代行は「アベノミクスによって、燃料費や輸入品、多くの食料品も値上げとなり、家計の負担はさらに増大している。こうした中の消費税増税は景気の回復に逆行し、国民生活に大きな犠牲を強いることになる。企業のためこむ現預金は220兆円にものぼる一方で、民間の年間平均給与は408万円と2年連続減少し、所定内給与も14か月連続で低下するなど賃上げには回っていない。GDPの6割が個人消費であり、賃金の引き上げや安定雇用の拡大、消費税増税撤回による個人消費を中心とする内需拡大を強く求める」と消費税増税撤回を強くアピールした。(編集担当:森高龍二)