7日のNYダウは152ドルの大幅安。ECB(欧州中央銀行)が0.25%の追加利下げを決定して政策金利は過去最低の0.25%。サプライズでヨーロッパの金利が低下しユーロが安くなり株価が上昇。ドル円は一時99円台半ばまで上昇し、NYダウは高く始まった。しかし、アメリカの7~9月のGDPが市場予測の2%を上回る年率2.8%増と伝わると一転、量的緩和縮小開始が早まる観測で株価は下落し、ドル円は97円台まで円高が急進するという大荒れの展開になった。
その中でツイッターがNY市場に新規上場し、公募価格26ドルを73%上回る初値45.10ドルがつき、上場でグーグルの上場時を上回る1800億円を調達した。8日朝方の為替レートは、ドル円は98円近辺、ユーロ円は131円台半ばになっていた。
CME先物は一時14000円を割り込み「嵐の予感」のマイナーSQの日経平均は202.27円安の14026.17円で始まる。SQ推計値は14013.07円。「寄り安」で上昇し午前9時30分頃に14100円台にもタッチ。中国市場は続落で始まるが反応せず、前場終了まで14100円をはさむ安値もみあいの局面が続く。
状況は後場も変わらず、中国の貿易統計で良い数字が出ても無反応。午後1時台に14050円を割り込む時間帯があったが、ほどなく戻して14100円近辺で推移する。嵐どころか無風状態で、未明に激変した為替レートが落ち着くと夜のアメリカの雇用統計発表前の見送り気分に支配された。大引け5分前に14122円の高値をつけても終値は141.64円安の14086.80円で、2勝2敗、前週末から114.77円下落して今週の取引を終えた。「まぼろしのSQ」が出現し、一度も下回らなかったSQ値が今後、下値のサポートラインになりそうなのがせめてもの慰め。TOPIXは-8.31の1176.42で日経平均とともに続落した。売買高は22億株で、売買代金はとてもSQの日とは思えない1兆7687億円だった。
業種別騰落率でプラスは6業種で、上からゴム製品、繊維、医薬品、その他製品、倉庫、空運の順番。マイナス業種下位は保険、その他金融、小売、鉱業、非鉄金属、陸運などだった。(編集担当:寺尾淳)