11月22日は「いい夫婦の日」。1988年に、財団法人「余暇開発センター」(現 日本生産性本部)によって定められた。
同法人ではこの時期、「夫婦に関するアンケート」を実施している。それによると、「生まれ変わったら今のパートナーではなく、別の人と結婚したい」と答えた女性は27.5%だったのに対し、男性は13.8%。妻と夫で2倍の意識差があった。
年代別でみると、30代以下では男女とも「生まれ変わっても今の相手を選ぶ」が半数近くを占めている。ところが40代になると、妻の意識が変わり始める。「生まれ変わっても今の夫を選ぶ」は22%までに落ち込み、50代、60代になっても2割前後で低空飛行。反比例するように、「生まれ変わったら別の夫を選ぶ」割合が増えていき、50代では4割近くに達する。女性は結婚年月が長くなるほど、「生まれ変わるなら別の夫と結婚したい」と思うようになっていく。
そんな女性たちとは対照的に、男性は年月とともに妻への思いを高めていくようだ。「生まれ変わっても今の妻がいい」は40代で4割、50代でいったん3割まで落ち込むものの、60代ではまた42%まで上昇する。同世代の女性は34%が「別の相手と結婚したい」と考えているので、その溝は大きい。
多くの女性たちは、「今の夫が嫌だからすぐにでも離婚したい」と思っているわけではないだろう。「もし生まれ変わるなら」別の相手と結婚してみたい。なぜなら夫に対し、少なからず不満があるからだ。妻と夫の意識ギャップは、40代を境に大きくなる。子育て中の夫婦なら、子どもが思春期を迎える時期。育児の悩みが増える中、夫は働き盛りで長時間労働、会話の時間が取れない。そこで妻は、夫への不満を溜め込んでいくのではないか。
「贅沢が できない妻に 花を買う」。これは今年の「いい夫婦の日 川柳コンテスト」で大賞に選ばれた一句。アンケートで明らかになった妻と夫の意識ギャップを想像すると、ややシュールに感じられるかもしれない。(編集担当:北条かや)