【今週の振り返り】海外要因に振り回されて342円も下落した週

2014年01月25日 20:19

0205_030

アメリカ要人発言、スイス・ダボス会議、中国PMI悪化、アルゼンチンと南アフリカの通貨不安、豪ドルの急落と、世界六大陸全てからむ

 23日のNYダウは175ドル安。中国のPMIが悪化して節目の50を割ったインパクトは東京市場よりも大きく、12月の中古住宅販売件数、CB景気先行指標総合指数、シカゴ連銀全米活動指数が市場予測を下回った上にアルゼンチン、南アフリカ、トルコの通貨の暴落が加わって、金融株を中心に主力株が軒並み下落した。24日朝方の為替レートは、ドル安が進みドル円は103円台前半になったが、ヨーロッパのPMIが良かったためユーロは堅調でユーロ円は141円台前半だった。

 シカゴCME先物は一時15280円まで下落し、清算値は14日の現物1月最安値15383円に近い15390円。新興国経済への不安、NYの株安、円高ドル安が重なって大幅下落必至の日経平均は222.32円安の15473.57円で始まった。一進一退しながら15400円台は維持し、TOPIXの下落幅は日経平均ほど大きくない。午前10時8分に14日の1月最安値を割り込む15377円をつけてもほどなく反発し、心配された上海、香港市場のスタートが小幅安だったこともあり15400円台後半で安定して動き、前引けは15454円だった。

 後場も当初15400円近辺での安値もみあいが続いていたが、午後1時45分頃から一段安。永田町では通常国会が開会し2時から安倍首相が施政方針演説を行ったが、日経平均はその2時台もズルズル下げ続けて2時43分、CME最安値15280円にさや寄せするように15288円の安値をつける。下落の要因はオーストラリア中央銀行のリドアウト理事の発言により豪ドルが大幅下落したこと。海外の株価、米ドル、新興国通貨、資源国通貨が揃って下落し、金や債券や日本円が買われる世界同時リスクオフに利益確定売りの金曜日も重なって株式市場はボロボロになってしまった。それでも大引け前には少し持ち直し、日経平均終値は304.33円安の15391.56円で2勝3敗、前週末比342.90円安で今週の取引を終えた。これで今年は3週連続の下落。日中値幅は197円だった。TOPIXは-22.92の1264.60で1300の大台は遠ざかるばかり。売買高は31億株、売買代金は3兆809億円で、3兆円を超えたのは昨年12月13日のメジャーSQ以来だった。

 業種別騰落率は全業種マイナス。マイナス幅が小さいのは空運、ゴム製品、石油・石炭、建設、化学、電気・ガスなど。大きいのは保険、倉庫、鉄鋼、非鉄金属、その他金融、銀行などだった。(編集担当:寺尾淳)