コンビニエンス業界内では、市場の飽和に近づいているという声も聞かれる。しかし、業界トップのセブンイレブン<3382>は、店舗拡大は可能として拡大路線を突き進んでいる。一方、業界2位のローソン<2651>は、従来タイプのコンビニエンスストアは飽和すると見て、競争激化の既存マーケットであるレッドオーシャンから未開拓市場のブルーオーシャンへと舵を切りつつある。
その戦略として、ローソンは、既に健康をキーワードにした新店舗展開を始めている。今回、それとは別に、コンビニエンスストアの利便性と幅広い品揃えを兼ね備えた新しい“進化型コンビニ”「ローソンマート」の展開をはじめることを発表。2014年2月20日に1号店「ローソンマート西横浜店」オープンした。そして、同タイプの店舗を16年度末までに東名阪を中心に新たに500店舗を出店する計画を持っている。
「ローソンマート」は、約10年前から展開している生鮮コンビニ「ローソンストア100」の進化型店舗である。顧客の二極化する消費嗜好に対応するため、売場面積を従来の「ローソンストア100」を約1.5倍~2倍に拡大。これまでの105円均一・適量小分けの商品に加えて、幅広い価格設定の商品を拡充し、「ローソンストア100」にはなくて、既存のコンビニエンスストアにあるATMや公共料金支払いなどのサービス機能をプラスしている。
既存のコンビニエンスストアに「家庭の食卓」機能を追加したコンセプトの店舗である。新コンセプト店舗は、単純に生鮮品を従来の店舗から拡充するのではなく、高付加価値商品や季節の旬の青果、精肉、水産加工品の品揃えを強化する。そのほか、店舗内で作るおかず、惣菜類の商品を強化、持ち帰りに便利なパック販売も実施する。
さらに、今後は手作りおにぎり・サンドウィッチ、店内淹れたてコーヒーなどの導入を予定している。なお、ATMや電子マネー、公共支払いなどのサービスは、順次、提供でオープン当初は行われていない。
オープンした1号店、「ローソンマート西横浜店」の住所は、神奈川県横浜市西区浜松町2-25である。(編集担当:阪木朱玲)