NEC<6701>がIT事業を再編、強化する。同社は5日、2013年11月に決定したソフトウェア開発体制の強化方針に基づきソフトウェア子会社7社を再編し、2014年4月1日付で新会社「NECソリューションイノベータ株式会社」を発足すると発表した。
新会社は、NECソフトが存続会社となり、NECシステムテクノロジー、北海道日本電気ソフトウェア、NECソフトウェア東北、北陸日本電気ソフトウェア、中部日本電気ソフトウェア、九州日本電気ソフトウェアを統合する。この再編により、従来各社に分散していたSE・技術・ノウハウなどの経営資源を集約して成長領域への対応力を強化。また、地域マーケットの開拓や効率的な事業基盤の構築を推進する。
NECソリューションイノベータは従業員約1万2000名、資本金は86億6800万円。国内有数の規模のソフトウェア会社となる。NECは新会社を、社会ソリューション事業を軸とした成長戦略の実現を担う中核ソフトウェア会社として位置付け、さらなる強化を進めるとしている。
また、NECは2月28日にも、国内のハードウェア開発・生産拠点を再編を発表している。具体的な再編としては、ブロードバンドルータや車載機器などを開発・生産するNECアクセステクニカ、キーテレフォン/IP-PBXやPOS端末などを開発・生産・販売するNECインフロンティアおよびNECインフロンティア東北、サーバやストレージなどを開発・生産するNECコンピュータテクノの4社を合併し、新会社を発足する。
あわせて、NECエンベデッドプロダクツのテープストレージ開発・生産部門を新会社に移管。新会社の名称はまだ未定だが、7月1日付けで発足する。資本金は103億3100万円で、従業員は約5100名の規模になる模様。
NECグループは、「2015中期経営計画」をもとにICTを活用した「社会ソリューション事業」の推進を目指している。これらの再編は、グローバルSCM体制の拡充に向けた取り組みの一環だ。(編集担当:慶尾六郎)