住友商事がプリマとヤローズの豪州冷凍パン生地事業買収

2012年08月22日 11:00

 住友商事とアジア製粉・食品大手Prima Limited(プリマ)が共同で、オセアニア最大の冷凍パン生地メーカーYarrowsグループ(ヤローズ)の豪州冷凍パン生地事業を買収すると発表。住友商事40%、プリマ40%および現地資本20%で設立した共同事業会社スプリーマが、ヤローズグループの豪州での冷凍パン生地の製造・販売事業拠点であるパース工場およびシドニー工場を取得し、生産設備および既存顧客含めその事業を継承する。

 ヤローズグループは、オセアニア域内のレストランおよびスーパーなどのインストアベーカリー、そしてファーストフード業界で世界最大の店舗数を誇るSubwayレストラン・チェーンのオセアニアおよびアジアの店舗に、冷凍パン生地を供給している。一方、住友商事とプリマは、アジア市場における製粉および小麦粉製品事業に関して2006年に業務提携。今回の共同事業はその一環で、冷凍パン生地事業について、スプリーマを中核に、住友商事の豪州穀物集荷・サイロ事業や共同で出資している中国製粉事業とのシナジー効果、ならびにSubwayなど成長著しいアジア外食市場への展開を検討していく。

 豪州の製パン市場は過去10年間、年率2.2~2.6パーセントと堅調に推移しており、特にファーストフードを含む外食向け市場は今後年率4パーセント以上の成長が見込まれている。この成長をどこまで日本企業の成長に繋げることが出来るのか。注目が集まるところであろう。