熊本地震、宇城市など3市町も「局激」指定へ 中小企業の再建支援強化

2026年08月19日 06:39

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令和8年熊本地震の復旧・復興支援について指示する高市総理。政府は宇城市、氷川町、鹿島町についても「局地激甚災害」の指定基準を超過する見込みが立ったとして、八代市、御船町と合わせた2市3町の指定に向けた手続きを進める=2026年8月18日、総理大臣官邸(画像:首相官邸ホームページより)

今回のニュースのポイント

政府は、令和8年熊本地震を巡り、八代市、御船町に続いて宇城市、氷川町、鹿島町についても「局地激甚災害(局激)」の指定基準を超過する見込みが立ったとして、2市3町の指定に向けた手続きを進めます。熊本県内全域の被災中小企業・小規模事業者には「自治体連携型補助金」を通じ、「なりわい再建支援補助金」並みの高い補助率による復旧支援を実施できるようにします。局激指定地域では、日本政策金融公庫による低利融資や別枠の「災害関連保証」も利用可能となります。

本文
 高市総理は18日、総理大臣官邸で開かれた第11回令和8年熊本地震非常災害対策本部会議に出席し、被災者や被災自治体への支援策を指示しました。

 被災した中小企業・小規模事業者に対する激甚災害の特例を巡り、すでに指定基準を超過する見込みとなっていた八代市と御船町に加え、新たに宇城市、氷川町、鹿島町の1市2町についても「局地激甚災害(局激)」の指定基準を超過する見込みが立ちました。政府はこれら2市3町の局激指定に向けた手続きを進めています。

■ 補助支援は熊本県内全域が対象

 今回の支援策では、局激指定の対象地域と補助金による支援対象範囲の違いを押さえる必要があります。局激指定に向けた手続きが進むのは2市3町ですが、被災事業者の事業継続や再建に向けた補助支援はより広いエリアで展開されます。

 政府は被災した中小企業や小規模事業者に対し、「自治体連携型補助金」を通じて熊本県内全域の被災事業者を対象に復旧支援事業を実施できるようにします。この支援事業では「なりわい再建支援補助金」並みの高い補助率が適用可能となり、熊本県全体で事業の早期復旧を後押しする方針です。

■ 低利融資や債務負担軽減、多重被災にも配慮

 金融面での支援も強化されます。局激に指定される地域の中小企業・小規模事業者は、日本政策金融公庫による低利融資や、通常の保証枠とは別枠となる「災害関連保証」が利用できるようになります。

 さらに政府は既往債務の負担軽減に向け、返済条件の変更など事業者に寄り添った柔軟な対応を行うよう官民の金融機関へ要請しています。中小企業活性化協議会による「債務調整支援」などを通じて必要な対応を進めるほか、過去の災害で重複して被災した事業者への配慮を含め、熊本県と連携して丁寧な支援を検討していきます。

■ 交付税616億円繰上げ、インフラ・農林水産業復旧へ

 被災地域の復旧・復興に向けた基盤支援も並行して進められています。政府はすでに自治体の財政運営に支障が出ないよう、総額616億円の普通交付税の繰上げ交付を決定しました。

 生活インフラである水道施設については、水道本管の修繕を8月末までに完了できるよう支援を継続・強化するほか、災害復旧事業に対する高率の国庫補助を実施します。また、いぐさ生産やトマト栽培の一大産地である八代地域などの農林水産業に対し、集出荷施設をはじめとする被害への迅速な対応を検討します。河川や道路、港湾などの公共土木施設への財政支援も行うほか、肥薩おれんじ鉄道の全線復旧と運休区間における代替輸送の確保も後押しします。

■ 発災3週間、要望踏まえ本格支援へ

 地震の発生から18日で3週間となりました。同日には熊本県の木村知事や九州経済4団体から「復旧・復興」に関する詳細な要望が出されており、政府は事業再建、自治体財政、生活・産業インフラの復旧を並行して推進する段階に入っています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)