【今週の振返り】決算に一喜一憂しながらも28円上昇した週

2014年05月03日 20:16

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523円安の4月は残酷な季節だったが、たとえ「セル・イン・メイ」の5月でも、月が変わればツキも変わるのか

 30日のNYダウは45ドル高で4ヵ月ぶりに終値ベースの史上最高値を更新。しかしNASDAQ総合指数は11ポイント高と上昇は控えめ。1~3月の国内総生産(GDP)は年率換算で0.1%増と市場予測を大きく下回る低水準で序盤売り込まれた。ADP雇用リポートは21.5万人増、シカゴ購買部協会景気指数は63.0で市場予測を6.0ポイントも上回り、ともにポジティブサプライズ。連邦公開市場委員会(FOMC)が終了しFRBが発表した声明は「足元で経済活動が加速。労働市場も一段と改善」という楽観的な認識で、量的緩和をさらに縮小して5月から購入規模を100億ドル減らし450億ドルにすると発表した。経済指標に裏付けられた景気の先行き期待は出口戦略のテーパリングに打ち勝ち、投資家は買いで反応し続伸。しかしIT関連など「モメンタム銘柄」はツイッターが8.6%安など高安まちまちだった。1日朝方の為替レートはドル円が102円台前半、ユーロ円が141円台後半でドルが少し安くなっていた。

 前日大引け後の黒田日銀総裁の記者会見は「物価2%目標は2015年頃に実現する」「現時点の見通しで緩和の出口を特定するのは時期尚早」と強気一本槍ではなかったが、2016年度の物価見通しを2.1%とし「夏頃に消費増税の悪影響を乗り切る」と述べた日銀の「展望レポート」が発表されると、追加緩和期待が後退して直後の日経平均先物は下落した。

 日経平均は36.98円高の14341.09円で始まった。「寄り付き安値」で上昇して14400円を突破し午前9時30分に14444円まで上昇する。しかし10時に中国の物流購入連合会の製造業購買担当者景況感指数(PMI)が発表されると、3月から0.1ポイント改善して50.4でも日経平均は下落し、その後は14400円を下回って推移する。前引の直前にぐっと値を切り上げて14400円台を回復し、前引は14405円だった。

 後場は一段高で再開し、日経平均は午後0時45分に14493円まで上昇して14500円、14503円の25日移動平均線に迫るが突破できない。日経平均先物のほうは14500円にタッチした。1時台には凹むが14400円台はしっかりキープして前週のような午後の波乱は起きない。大引け前に再び上昇し、終値は181.02円高の14485.13円と続伸した。日中値幅は152円。TOPIXのほうが大きく上昇し+19.76の1182.20で高値引け。売買高は19億株、売買代金は1兆8650億円で2兆円をなかなか回復できない。