【今週の振返り】リスクオフから抜け出せず103円下落した週

2014年05月17日 20:38

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経済指標がどんなに良くても、リスクオフで債券ばかり買われる謎と不思議のワンダーランドUSA

 前週末9日のNYダウは32ドル高で4月30日以来の終値ベースの史上最高値更新。NASDAQ総合指数は20ポイント高で高値引け。しかし金融株は軟調で、週末でもありプラスとマイナスを行ったり来たりの「方向感に乏しい展開」で高揚感はなかった。それでもアップルによる音響機器メーカーの買収話などの材料があり、グーグルなどIT、バイオ関連のモメンタム銘柄の多くは反発。12日朝方の為替レートはドル円が101円台後半、ユーロ円が140円台前半。ウクライナ東部2州の住民投票で「自立」支持が89.7%の多数を占めたという報道が流れるなどしてユーロが安くなっていた。

 日経平均は26.10円安の14173.49円で始まる。午前9時13分に14163円まで下げた後、9時20分すぎTOPIXを伴ってプラスに浮上。9時31分の14234円までぐんぐん上昇した。その要因は円安進行で、9時台のうちにドル円は102円にタッチした。9時台後半はおおむね14220~14240円のレンジでもみあい、10時台もしばらくプラス圏を保ったが、円安の動きが止まると中国市場がプラスで始まってもTOPIXを道連れに10時30分頃からアッと言う間に下げてマイナスに転落。10時56分に14157円で底を打った。前場はプラスに浮上できず、前引は14178円だった。

 後場も前場と同水準で14180円前後の値動きが続くが、午後1時を回るとしびれを切らしたように売りが出て、1時22分に14130円まで下落する。その後、日経平均は14160円近辺でくすぶっていたが、2時に内閣府が4月の景気ウォッチャー調査の結果を発表。現状判断指数は3月より16.3ポイント低い41.6だったが、先行判断指数は3月より15.6ポイントも高い50.3と5ヵ月ぶりに上昇し50をオーバーした。6~7月頃には消費増税後の駆け込み需要の反動減を克服できるという「街角の判断」で、「改善しても40台」という市場予測が多かったのでポジティブサプライズ。日経平均はTOPIXをマイナスに置いたまま2時8分にプラスに浮上した。ところがたった20分しか持続せず、日経平均は再びマイナスに舞い戻ってしまう。「この結果を見たら日銀が追加緩和を先送りしてしまう」という思惑も浮上した。ウクライナ情勢を欧米市場が織り込むのを待ちたいという様子見もあった。終盤は大引けまで下落の一途で、終値は50.07円安の14149.52円で3日ぶりに反落。日中値幅は104円。TOPIXは-7.60の1157.91で安値引け。売買高は18億株。売買代金は1兆6076億円だった。

 上昇セクターは精密機器、食料品、水産・農林、鉄鋼。下落セクターで値下がり幅が小さい業種は保険、金属製品など。大きい業種はゴム製品、鉱業、非鉄金属、パルプ・紙、石油・石炭、ガラス・土石などだった。

 12日のNYダウは終盤に16700ドル台にもタッチし、112ドルの大幅高でザラ場も終値も史上最高値を更新。ネット、バイオ関連のモメンタム銘柄もツイッター5.9%高、ネットフリックス5.1%高など軒並み上昇し、NASDAQ総合指数は71ポイント高だった。食品のヒルシャー・ブランズがピナクル・フーズ買収を発表しピナクル株は13%上昇。13日朝方の為替レートはドル円は102円台前半、ユーロ円140円台後半で、アメリカの10年物国債利回りが上昇して2.6%を上回り、ドル円は102円台にしっかり定着した。

 日経平均は218.42円高の14367.94円とマドを開けて始まる。10分ほどで14400円を突破して14433円まで上昇した後は14400円台の高値圏での小動きが続く。午前10時台になると14400円を割ったり、タッチしたりを繰り返すが、香港、上海市場がプラスで始まり、ドル円が102円台前半で安定をみせる為替の後押しも受けておおむね14380円を超える水準で推移。前引は14384円だった。

 後場は早々に14400円台に再びタッチ。上海市場がマイナスに変わっても午後1時台には徐々に水準を切り上げ、1時45分に14464円まで上昇。その後も14400円台前半で波乱なく推移する。2時30分発表の中国の4月の鉱工業生産が前年同月比8.7%増で市場予測に0.2ポイント届かず、小売売上高が11.9%増で市場予測に0.3ポイント届かなかったが、その影響なのか2時40分すぎから14400円を割り込みそうになる。それでもなんとか踏みとどまり、大引け直前に上昇し終値は275.92円高の14425.44円で25日移動平均線を上回って着地した。7日の424円安の前営業日2日終値14457円をザラ場中に上回った。日中値幅は105円。TOPIXも+20.44の1178.35と大幅高。売買高は20億株にあと33万株届かず19億株台、売買代金は1兆7990億円だった。

 ゴム製品1業種がマイナス。プラス上位は不動産、証券、非鉄金属、輸送用機器、その他金融、銀行など。下位は水産・農林、倉庫、金属製品、医薬品、精密機器などだった。