【日経平均】ECB利下げでもなお雇用統計待ちで2円安

2014年06月06日 17:40

 電機大手では日立<6501>が9円安と逆行安したが、健康、食の新事業に参入し2015年度に800億円を売り上げ液晶依存度を下げると報じられたシャープ<6753>は売買高7位で6円高、東芝<6502>は同8位で4円高。太陽誘電<6976>はみずほ証券がレーティングを引き下げ28円安で値下がり率18位だった。KDDI<9433>は80円安で、122円安のソフトバンク、105円安のNTT<9432>、10円安のNTTドコモ<9437>と連れだって情報・通信セクターを業種別騰落率最下位に落としていた。

 キャタピラーなど海外建機メーカー株が上昇し、コマツ<6301>は47円高で年初来高値を更新。日立建機<6305>は25円高。クミアイ化学<4996>は農薬販売が好調で11~4月期の純利益が10%増の24億円だったが、11~1月期に比べ伸びが減速したため30円安で値下がり率4位。協和発酵キリン<4151>はバークレイズがレーティングを引き上げ35円高で年初来高値を更新した。

 ANAHD<9202>は売買高10位に入り3円高、JAL<9201>はシステム障害で5日に国内線174便が欠航・遅延し乗客1.4万人に影響しながら20円高で年初来高値更新。6日は通常運航に戻った。業種別騰落率トップになった海運セクターは日本郵船<9101>が5円高、商船三井<9104>が8円高、川崎汽船<9107>は値動きなしだった。

 値上がり率1位のイーブックイニシアティブ<3658>は前日発表した2~4月期の決算が好感されストップ高の300円高。回転寿司のくらコーポレーション<2695>は11~4月期の純利益が11%増で144円高で年初来高値を更新し、値上がり率17位。

 日経ジャスダック平均は1.04%上昇して東証2部指数ともども12日続伸。東証マザーズ指数は高値引けで1.44%上昇して終えた。ロボット関連銘柄は前日からの買いがなお続き、サイバーダイン<7779>は430円高、菊池製作所<3444>は290円高だった。

 この日の主役は半導体関連銘柄。ずっと低下が続いていたシリコンウエハーの6月の大口取引価格が前期比据え置きで決着したと日経新聞が報じ、SUMCO<3436>は93円高で年初来高値を更新し値上がり率6位。同じくシリコンウエハー大手の信越化学<4063>は4円高。半導体製造装置関連の東京エレクトロン<8035>は62円高で年初来高値を更新し、アドバンテスト<6857>は9円高。半導体製造装置向け光部品、画像処理機器などを供給するショットモリテックス<7714>は53円高で値上がり率2位に入っていた。(編集担当:寺尾淳)