議長に抗議 鈴木議員以外の議員特定と処分を

2014年06月29日 11:31

 東京都議会本会議で塩村文夏議員(みんなの党)が妊娠・出産などで都の取り組みを質問中、野次で飛び、鈴木章浩議員(自民党会派離脱)のみが申し出て謝罪している件で、社会民主党の全国自治体の女性議員団は28日までに、吉野利明都議会議長に鈴木議員以外の発言者の特定と発言者全員に対する議会としての厳正な処分、再発防止を求めた。

 要請は「野次内容は塩村議員にのみならず、女性に対する明らかな性差別であり、人権侵害。また、女性議員の発言を封じ込める言葉の暴力で、不規則発言をした議員は公人として決して許されるものではない」と非難。

 そのうえで「吉野議長は言論の場である議会を守り、民主的、公正な議事進行をする立場にありながら、不規則発言を制止せず、事態を放置した責任は非常に重大で、その後の対応にも誠実さが全くない」と議長責任にも言及し、抗議した。

 また「都議会は不規則発言の口火を切った鈴木議員のみに責任を負わせ、形ばかりの決議をあげて25日に閉会した。鈴木議員が所属していた都議会自民党は『ほかのヤジは聞いていない』と事実をもみ消そうとしている」などをあげ、都議会の姿勢や自民党の対応について強く批判。

 ただ鈴木議員にのみ責任を負わせ、他の野次をうやむやにしようとしているとの批判は強く、都議会として正常化へのきちっとした対応が強く求められる。

 都議会の日本共産党は「わが党はこの問題をひきつづき徹底解明する」としている。また、都議会みんなの党TOKYOは「未だに発言者がわからない多数の不規則発言について議会として再度の調査が行われることを望む」と調査求めている。都議会が逃げないで対応するかどうか、注目される。(編集担当:森高龍二)