取引時間前に6月の貿易統計が発表され、貿易収支は8222億円の赤字で、赤字額は市場予測を上回った。為替はドル円が若干円安に動いて反応。日経平均は21.72円高の15350.28円で始まり、TOPIXもプラスでスタート。序盤は徐々に下落しTOPIXはマイナスまで下げるが日経平均は午前9時7分に15330円でかろうじてプラスで踏みとどまる。売り物をこなして反発しても9時57分の15365円どまり。その後は15340円台で固まって動かなくなる。「恐怖の対象」は東京市場が過去に何度も煮え湯を飲まされた中国のHSBCの製造業購買担当者景気指数(PMI)だったが、10時45分に発表されたその数字は6月の50.7も市場予測の51.0も大きく上回る52.0。ポジティブサプライズで10時45分に15383円まで上昇し15360円付近に着地した。豪ドルは急騰。上海も香港も台北もシンガポールもアジア市場は全面高。しかしドル円は瞬間反応しただけで東京市場は11時台に元の15340円台に戻り、前引けは15344円だった。
後場は前引け水準で始まるが、先物主導でどんどん下落してマイナスに沈み安値更新。午後0時39分に15304円まで下げるが前日時点で15303円の25日移動平均がサポートしていったん反発。しかし1時ジャストに始まる下落は為替の円高を伴っていたため25日線も15300円も割り込み、安値を何度も更新しながらズルズル下落を続けた。1時49分の15232円を底に2時台は若干回復するが上値は15280円付近までで15300円台も25日線も回復できない。ようやく終盤大引け間際に15280円を超えるまでが精いっぱいで、終値は44.14円安の15284.42円で続落。後場の下落で日中値幅は151円に拡大した。TOPIXも-2.53の1269.86で続落。売買高は19億株、売買代金は1兆7935億円と前日より回復していた。
プラス上位は空運、輸送用機器、ゴム製品、繊維、証券、電気機器など。マイナス下位はその他製造、鉄鋼、情報・通信、その他金融、非鉄金属、電気・ガスなどだった。
24日のNYダウは2.83ドルの小幅安。S&P500は0.97ポイント上昇で終値過去最高値更新、NASDAQ総合指数は1.59ポイント小幅下落で、前日比ほぼ横ばいで終了。新築住宅販売件数の前月比8.1%減はネガティブインパクトが大きかったが、28.4万件で8年5ヵ月ぶりの低水準の新規失業保険申請件数が中和した。25日朝方の為替レートはアメリカの長期金利が上昇しドル円が101円台後半、ユーロ円が137円近辺でやや円安に振れていた。
取引時間前に消費者物価指数(CPI)が発表され、6月全国は+3.3%、7月東京地区は+2.8%でどちらもほぼ市場予測通り。日経平均は58.04円高の15342.46円で始まる。好決算のファナック<6954>の大幅高に引っ張られ午前9時6分に15360円、同12分に15370円にタッチして同18分に15387円まで上昇するが、その後は15360~15380円のレンジで膠着した小動きが続く。香港、上海市場はプラスで始まるが反応薄。そのまま前場を終了し前引けは15371円だった。
後場は前引けと同水準で始まり、午後1時台までは15375円を軸に上下15円ほどの値幅で小動き。動いたのは2時からで、2時2分に15389円のピークをつける。しばらくは横ばいの後、2時20分頃から先物主導で上昇開始。アッと言う間に15400円を突破して2時26分に15422円まで上昇する。終盤はさらに上値追いして2時41分に15439円をつけ、2時52分には15450円台に乗せて、終値は173.45円高の15457.87円で高値引け大幅反発。2勝2敗、前週末18日終値から242.16円上昇して今週の取引を終えた。日中値幅は後場の上昇で116円に拡大した。TOPIXも+11.49の1281.35で高値引け。売買高は20億株。売買代金は1兆7057億円で、これで2兆円割れが17日続いている。
プラスセクター上位は証券、その他金融、パルプ・紙、倉庫、建設、鉄鋼など。下位は鉱業、水産・農林、保険、小売、電気・ガスなど。マイナスのセクターは空運だった。(編集担当:寺尾淳)