クラリオン<6796>は11円高で年初来高値更新。売買高2位、売買代金6位だった。業務用冷蔵庫のホシザキ電機<6465>は後場に通期業績見通しの上方修正を発表し90円高で年初来高値更新。前週25日のヒーロー、ファナック<6954>はSMBC日興証券がレーティングを引き上げると売買代金10位に入り70円高で5日続伸。前週の主役だった宮越HD<6620>は前場、8日連続ストップ高のあと下落。何度もプラスに浮上するしぶとさを発揮したが34円安で終えた。
NTTドコモ<9437>は25日に4~6月期決算を発表し営業利益15%減、純利益14%減。通話定額の新料金プランは6月末までに467万契約を獲得。18%減の音声通話の月額平均収入よりも「月々サポート」のほうが影響したという。通期営業利益見通しは据え置き。加藤薫社長は新料金プランの契約数が今年度中1000万件達成という見通しを示した。解約率が低下しMNPによる顧客流出に歯止めがかかり契約純増数の改善効果があったという。それが効いたのか野村證券がレーティングと目標株価を引き上げて売買代金11位に入り29.5円高だった。NTT<9432>も同8位に入ったがこちらは54円安。
大同特殊鋼<5471>は4~6月期の営業利益が17.5%の大幅減で36円安、値下がり率5位。イトーキ<7972>は1~6月中間期の経常利益見通しを39.6億円から27.9億円に下方修正し、22.3%減益見通しに変われば44円安で値下がり率7位もやむなし。日本精線<5659>は水素発生器を共同開発と報じられストップ高比例配分の100円高で年初来高値を更新し値上がり率2位。水素ステーション関連銘柄に晴れて仲間入りした。
合成ゴムのJSR<4185>は後場4~6月決算を発表し、営業利益12.7%減の増収減益決算で市場予測を下回るとマイナスに落ちて11円安。化粧品のアジュバンコスメジャパン<4929>は4~6月期の経常利益が32%減。67円安で値下がり率4位だった。
兼松<8020>は後場急騰し19円高で年初来高値を更新し値上がり率5位。福井市に本社がある商社の江守GHD<9963>は後場に4~6月期決算を発表し、売上高44%増、営業利益は43.2%増という好業績を好感され187円高で値上がり率6位に入った。イオン<8267>はグループ約90社の全従業員42万人の人材データベースで資格や特技を持つ人材を発掘する適正配置計画が報じられた。進出計画をすすめているミャンマー政府が小売業の外資規制を撤廃するニュースもあり21.5円高。ミャンマー語が話せるパートは正社員に登用され教育係として現地派遣か? そのミャンマーで技術者育成に乗り出すコマツ<6301>は31.5円高だった。
26日の日経新聞が、物流や外食などサービス業の人手不足による業績への影響を報じた。記事でとりあげられた4社のうち従業員採用難によるコスト増で3~5月期決算が減益のわらべや日洋<2918>が18円安の他は、ヤマトHD<9064>もモスフードサービス<8153>も人件費増に苦しみながら株価はプラス。通期営業利益3%減を見込む壱番屋<7630>も値動きなしだった。吉野家HD<9861>は25日、伊藤忠商事<8001>から引き取った金庫株を公募売出しにかけ最大175億円を調達すると発表。新規出店に使うと言うが需給悪化懸念の売り材料なので87円安で値下がり率6位も致し方なし。
安倍首相は中南米歴訪中。ANAHD<9202>はJAL<9201>が撤退したメキシコ直行便の復活を検討と報じられ0.1円高。関空、伊丹両空港の運営権の民間売却に応札検討中と報じられた三井不動産<8801>は18.5円安、三菱地所<8802>は5円高。不動産のヒューリック<3003>がこの日、1~6月期中間決算を発表し、営業利益34%増、経常利益37%増。その前にTDL公認ホテル「東京ベイ舞浜ホテルクラブリゾート」の買収も報じられ2円高だった。
ゲーム・コンテンツ関連は、25日に「白猫プロジェクト」iOS版を配信開始したコロプラ<3668>は75円高で3日続伸したが、バリューコマース<2491>は95円安で値下がり率2位。新興市場は堅調で日経ジャスダック平均は0.28%上昇、東証マザーズ指数は1.77%上昇。555円高で年初来高値を更新したミクシィ<2121>の売買が盛り上がり、売買代金798億円は全市場でトップだった。
この日の主役は、通常国会でのカジノ推進法案の継続審議扱い以降しばらく静かだった「カジノ関連銘柄」。日経新聞に、2020年までに全国3カ所にカジノ設置を認める検討に入ったという記事が載り久々ににぎわった。オーイズミ<6428>は86円高で値上がり率9位、日本金銭機械<6418>は91円高、グローリー<6457>は120円高で年初来高値更新、テックファーム<3625>は82円高、コナミ<9766>は36円高。パチンコ機器の平和<6412>は11円高、マースエンジニアリング<6419>は21円高でともに年初来高値を更新した。商業施設に強い建設会社のイチケン<1847>は現在、パチンコホールのマルハンが筆頭株主で関連ありとみられたようでストップ高の50円高で年初来高値を更新し値上がり率1位に入った。カジノ誘致は全国で約20カ所の自治体が名乗りをあげているが、記事によれば東京・お台場ではなく横浜と大阪・夢洲、沖縄が有力。しかしフジメディアHD<4676>が64円の大幅高なのを見ると、お台場は依然有力候補らしい。
(編集担当:寺尾淳)