民主党の海江田万里代表は衆議院の選挙制度改革を検討するための第三者機関「衆議院選挙制度に関する調査会」のメンバーが決まったのを受け、メンバー(15人)によって選挙制度改革の調査が行われることを支持したいとしたうえで「一昨年11月に当時の野田佳彦総理と安倍晋三自民党総裁との党首討論で約束した『議員定数の削減』にスピード感を持って取り組んでもらいたい」と実効が早くあがるよう努めてもらいたい旨、強調した。
また、大畠章宏幹事長は「(選挙制度改革案には)与党案と野党5党案があるが、与党案は現職国会議員の意向を酌んだもの、野党5党案はできるだけ『1票の格差』を是正するようにしたもの。現職国会議員がこの議論をまとめるのは難しい。第三者機関には公平な立場、国民の立場で解決策を提示してほしい」と期待した。
新制度での選挙を次期総選挙で実施するには任期満了まで解散・総選挙がない場合でも2年あまり。一方で、調査会メンバーが多忙なメンバーで全員がそろう日程を決めるだけでも時間がかかると予想する議員もおり、自民党の石破茂幹事長も「人数がかなり多いし、各層から偏りのない人選をしているので日程調整は極めて難しいだろう。3人でも設定が難しいので、第1回がいつになるのか、実際に開いてみないとわからない。調査会委員の先生方のお話ということに委ねられる」と話す。
本来、議員定数削減は消費税引き上げ前に議員自ら身を切る改革として実現することが、一昨年の衆院解散時当時の野田総理と安倍自民党総裁との約束になっていたはずだが、各党の思惑も絡み、集約できなかったため、第三者機関に委ねることになった。限られた時間の中で、国民の意見をより反映できる選挙制度の提案が求められている。(編集担当:森高龍二)