10月30日告示、11月16日投開票で実施される沖縄県知事選挙は普天間飛行場の代替施設を辺野古に建設する是非をめぐる国政色の強い一点で注目を集めている。
普天間の危険除去を早期に行うには辺野古での建設もやむを得ないとする現職知事派と建設は認められないとする反対派。あわせて、元郵政民営化担当大臣で前衆議院議員の下地幹郎氏も出馬を表明。下地氏は辺野古移設の是非を知事選挙後に県民投票で決める意向を示している。
選挙は3日現在、自民党県連の出馬要請を受け、3選を目指す仲井眞弘多知事と出馬の意向を固めたとされる県内移設反対派の翁長雄志那覇市長、下地前衆院議員の三つ巴の様相。
翁長氏は県政野党だけでなく、市議会与党最大会派の自民党新風会からも出馬要請を受けている。前回知事選では仲井眞氏を強力に推してきた立場。今回は仲井眞氏が辺野古移設容認に回ったことから対立することとなった。
沖縄出身の照屋寛徳社民党国対委員長は知事選挙について「金力・権力に屈してウチナーンチュの魂を売りとばした公約裏切り集団とウチナーンチュのアイデンティティーを大事にする人々との一大政治決戦」と表現する。
政府・与党は沖縄の負担軽減と沖縄振興策に配慮しながらも、辺野古への代替施設建設は「粛々と進める」方針。ただ、選挙結果がその後の辺野古建設計画に大きな影響を与えることだけは確かだ。自公の党本部の対応も注目される。(編集担当:森高龍二)