半数近くの人が、「将来移住したい」と考えていることがアサヒグループホールディングスの調査で明らかになった。
将来の移住に関して、「憧れている」と答えた人は45.8%、「したいと思わない」が50.8%「検討中」が3.7%となった。約半数の人が、実現の有無に関わらず将来の移住に対する憧れを持っており、3%の人は実際に検討していることが分かった。
具体的な移住先について、「国内」と答えた人は62.0%。「海外」は22.2%。「どちらともいえない」が15.8%となった。国内での移住を考えている人が6割以上ともっとも多いものの、海外を考えている人も4割弱存在している。
海外での移住を希望する人は、男性20.2%、女性24.6%と、女性の方が若干多い。移住先に「田舎」を望む人が最も多く43.5%、一方「都会」派は31.0%、「どちらともいえない」が25.5%となった。「田舎」派は、男性が49.8%、一方女性は14ポイント低い35.8%にとどまった。男女別で比較すると、男性は女性に比べて「国内」の「田舎」に移住したあいと考える人が多い。
移住に際して重視するものは、「安全で安心して暮らせる(治安が良い)(48.2% )」が最多。ついで、「山、海など自然・緑が多い(43.2%)」「交通の便が良い(42.5%)」「空気がきれい(41.4% )」「物価が安い(37.4%)」「医療施設が充実している(34.5%)」「騒がしくなく、静かに過ごせる(32.3% )」「天災・災害(地震・津波・台風などが少ない (30.9% )」「時間がゆっくりと流れている (30.2% )」「人との煩わしい付き合いがない(24.3%)」となった。
移住先に求めるものは、治安や医療といった基本的な生活環境のほかに、利便性の高さや他人との距離感等自分なりの生活ペースやこだわりを重視する傾向が伺えた。
今回の調査では、移住希望の理由として「東京の人の多さ、いろいろな人間関係などに疲れてきたから(男性40代、東京都)」、「絶対都会。今田舎に住んでいますが、とても不便だし、福祉も充実していない。住民税は高い。田舎はいいとこなし(女性40代、奈良県)」等の声が聞かれた。田舎であれ都会であれ、「いつかは今の環境を脱したい」と考えている人が移住に対して思いを馳せているのかもしれない。(編集担当:堺不二子)