【日経平均】137円高で6日ぶりに反発しても物足りない

2014年10月15日 20:18

 造船重機が買われIHI<7013>は売買高12位で24円高。川崎重工<7012>は売買高13位で13円高。電動工具のマキタ<6586>は120円高。設備投資関連では、進和<7607>は自動車メーカー向けの電子部品用基板専用機、内燃機関用部品専用機が売上を伸ばし、8月期の営業利益が9.8%増の22.62億円。2015年8月期の営業利益見通しは17.6%増の26.6億円と強気で年間配当予想は1円増配の40円。株価は59円高だった。東洋製缶GHD<5901>は3月期通期の営業利益見通しを255億円から200億円に下方修正し23円安で年初来安値更新。主力の飲料容器が消費増税の影響や天候不順で伸び悩んで売上高が計画を下回る見込みで、アルミなど原材料高も響いている。中小建設株の買いが復活。三井住友建設<1821>は売買高8位で4円高、熊谷組<1861>は売買高15位で13円高だった。

 国際帝石<1605>は原油の国際価格が低下して17円安と軟調だった。日本化学工業<4092>は放射性セシウムや放射性ストロンチウムを同時に99%以上除去できる吸着剤を開発した報じられ23円高で年初来高値を更新し値上がり率1位。売買高でも6位に入った。福島第一原発での利用が見込まれている。旭化成<3407>はグループ企業の旭化成ゾールメディカルがアメリカの食品医薬品局(FDA)から警告を受けて30.6円安。機器の説明の資料が不足という。前日逆行高した富士フイルムHD<4901>は17.5円高と続伸した。

 図書印刷<7913>はリクルートHD<6098>の上場を翌日に控えながら、なぜか売られて36円安で値下がり率4位。ビックカメラ<3048>は前日に8月期決算を発表し経常利益は57%の増益、今期は15%減益の見通しだが市場予測を上回り92円高で値上がり率4位に入った。日本郵船<9101>は売買高3位だが1円安で年初来安値更新。海運株はふるわなくなった。

 東宝<9602>の3~8月中間期決算は売上高9%増、営業利益27%増。純利益は55%増の139億円と過去最高で通期見通しに対する進捗率は70%と高いが87円安。「テルマエ・ロマエ2」「STAND BY MEドラえもん」がヒットし、系列映画館の興行収入は「アナと雪の女王」が貢献。さらに12月封切のお正月映画にあの「妖怪ウォッチ」が控えていても、投資家の要求水準が高い。

 新興市場は日経ジャスダック平均は0.80%の上昇だったが、東証マザーズ指数が2.31%の大幅反発だった。

 この日の主役は大幅反発して業種別騰落率1位になった空運セクター。JAL<9201>は166円高、ANAHD<9202>は売買高9位に入り11.1円高、スカイマーク<9204>はモルガンスタンレーがレーティングを引き上げ18円高で値上がり率6位だった。エボラ出血熱の騒ぎで航空銘柄が日米連動で大幅連れ安した流れにケリをつけている。日本空港ビルデング<9706>もモルガンスタンレーがレーティングを引き上げ270円高で値上がり率11位と買われていた。(編集担当:寺尾淳)