維新の党の橋下徹共同代表は17日、原子力規制委員会が関西電力の高浜原発3号機と4号機について安全基準の審査書案を了承し、1か月かけ技術的な意見を募る手続きに入ることになったことの受け止めを記者団に聞かれ「原発再稼働に関する国のルールがキチンと出来上がっていない」と問題を提起した。
橋下共同代表は「安倍総理は国際関係で法に基づく法による支配とさかんに言っているわけだから、国内においても法による統治をやるべき。ルールに基づいて行政をやるべき。原発再稼働のルールが出来上がっていないので、再稼働の責任者がはっきりしていない」とした。
橋下共同代表は「原子力規制委員会は再稼働の責任を負わないと言っている。政府もそれは原子力規制委員会の領域だといっている。避難計画の責任者は自治体。給食のふりかけ問題と一緒。日本の統治機構はだれが最終責任者かはっきりさせない。原発再稼働でもだれが最終責任者かわからない。自民党は最後は政治が判断すると言っているようだが、ルールがそうなっていない。再稼働の責任者をはっきり明示し、避難計画のチェックの責任者、使用済み核燃料の最終処分を誰が責任を負うのか、責任者を明確にすべき」と「ルールがない中での再稼働には反対」と重ねて、現況での再稼働には反対した。
一方、安倍晋三総理は日本経済団体連合会など経済3団体から経済政策の取り組み、山積する課題に迅速に取り組んでほしいとする要望を受け「積極的に経済再生に取り組んでいく」と答えるとともに、「原発再稼働」を求める要望には「淡々と対応する」と応じた。今月下旬からの国会で、改めて原発再稼働をめぐる論戦が活発化することが期待される。(編集担当:森高龍二)