日米ガイドラインの合意内容について、社会民主党の又市征治幹事長は28日、「憲法の平和主義に基づく『専守防衛』を放棄するに等しい」と強く非難するとともに「日本の安全と極東の平和の維持を目的とする日米安全保障条約の枠組みをも逸脱するものといわざるをえない」と問題提起した。
特に、又市幹事長は「新たな指針は切れ目のない共同対応を名目に、アジア太平洋地域に加え、これを越えた地域の平和と安全に主導的役割を果たすとするなど、日米同盟のグローバルな性格を強調している」とし「日本が直接攻撃を受けていなくても集団的自衛権を行使し、米軍と共同作戦を行うとともに、後方支援についても地理的制約を取り払い、地球規模で実施することで合意した」と非難。
集団的自衛権行使の具体例として「中東のホルムズ海峡を念頭に自衛隊による戦時の機雷掃海も明記された。新たな指針によって、機雷掃海、弾道ミサイルの迎撃、米艦の防護、不審船の臨検、弾薬の提供や発進準備中の航空機への給油などが解禁される」と問題をあげ「日本の安全とは無関係のグローバルな協力も新設し、国際的な人道支援や多国籍軍への後方支援などでも合意した」と安保法制の見直しに先行して、2国間で既成事実を作ってしまうやり方についても危惧した。(編集担当:森高龍二)