20日の日経平均は4日続伸し年初来高値更新。NYダウは13ドルの小幅高で4日続伸。ECBのクーレ専務理事が量的緩和加速を示唆しヨーロッパ株は大幅高。住宅着工戸数は市場予測を大きく上回る+20.2%の急回復。良すぎて早期利上げ懸念で安く始まってもその後は史上最高値を上回るが、終盤は高値警戒感で抑えられた。NASDAQ、S&P500は反落。ドル買い加速でドル円は約1ヵ月ぶりの水準の120円台後半で、CME先物清算値は20145円と上昇した。
取引時間前発表の1~3月期のGDP速報値は年率換算+2.4%で、前四半期から伸び率拡大。市場予測平均の+1.5%も、14日発表の「ESPフォーキャスト調査」の予測平均値+1.84%も上回った。2014年度トータルの実質GDPは-1.0%で5年ぶりのマイナス成長。日経平均は149円高の20175円と高く始まり、TOPIXは年初来高値の1640台に乗せた。1~3月期GDPが予測よりポジティブでドル円も121円に接近したため日経平均は上値追い。序盤に一時20200円台にタッチして、その後は20100円台の後半で安定し、前引けは144円高の20170円だった。
後場は前引け並みの水準で始まったが、午後1時を回ると20200円を超え、どんどん上値を取る展開。上海市場が堅調で、不動産関連が日銀会合前の「妙な上昇」。4月23日のザラ場ベースの年初来高値20252円を突破して新高値を更新し、2時16分には20278円をつける。TOPIXは1650にタッチするが、そこから崩れ終盤は20200円付近まで下がり、大引けは170円高の20196円。それでも終値ベースの年初来高値を更新し、2000年4月14日以来、約15年1ヵ月ぶりの高値。
日経平均終値は170.18円高の20196.56円、TOPIX終値は+10.07の1643.40。売買高は25億株、売買代金は2兆9955億円。値上がり銘柄数は1113、値下がり銘柄数は640。26業種がプラスで、上位は不動産、電気・ガス、ゴム製品、サービス、ガラス・土石、陸運、海運など。石油・石炭、保険、鉱業、鉄鋼、非鉄金属、水産・農林、卸売の7業種がマイナスだった。
21日の日経平均は小幅に5日続伸。NYダウは前日終値付近でもみあったが26ドル安で5営業日ぶりの反落。S&P500は反落したがNASDAQは上昇。FOMC議事要旨は早期利上げの声が小さくマーケットに安心感を与えいったん上昇したが、史上最高値圏ではさすがに上値を抑えられた。ドル円は議事要旨発表で乱高下したが朝方は121円台前半で前日からさらにドル高円安が進行。CME先物清算値は20275円だった。
日経平均は18円高の20215円と小幅高スタートでも、序盤から高値を取り20250円を突破。TOPIXも遅れて1650にタッチする。2年前の東京市場の「5.23暴落」の引き金を引いた中国のHSBCのPMIが発表され49.1で市場予測に届かず3ヵ月連続で50を下回ったが、中国金融当局が再び追加緩和を行うという解釈もできるのか、日経平均は上昇して20300円に迫る。前日に損保大手各社が好決算、自社株買いを発表した保険株が高い。前引けは93円高の20289円だった。
後場は前引けより高く再開した直後に20300円に乗せ、午後0時38分には20320円まで上昇する。1時30分頃までは20300円付近で安定していたが、早朝の関東地方の雷雨のように突然、先物主導で急落開始。ドル円も一時120円を割り込む。これは史上最高値まで昇ったイカロスへの試練か。2時を回るとTOPIXを道連れにマイナスまで押し下げられた。2時34分に20175円の安値をつけるが、反発力も健在で2時台は前日終値をはさんで上下に動く。終値がプラスかマイナスか最後までわからなかったが結局、大引けは6円高の20202円で5日続伸。TOPIXはプラスでも1650台で終われなかった。
日経平均終値は6.31円高の20202.87円、TOPIX終値は+3.40の1646.80。売買高は25億株、売買代金は2兆7999億円。値上がり銘柄数725よりも値下がり銘柄数1033のほうが多かった。保険、非鉄金属、パルプ・紙、銀行、電気・ガス、不動産、機械など17業種が上昇し、金属製品、その他金融、空運、海運、水産・農林、ゴム製品、医薬品など16業種が下落した。
22日の日経平均は6日続伸。NYダウは0.34ドル高と反発したがほとんど横ばい。NASDAQ、S&P500も上昇。新規失業保険申請件数は市場予測より悪かったが、CB景気先行指数は大きく伸び、フィラデルフィア連銀製造業景況指数は小幅悪化、シカゴ連銀全米活動指数は改善、中古住宅販売件数はマイナスと経済指標はまちまちで、それが小動きの背景。ドル円は121円近辺で前日よりやや円高。CME先物清算値は20245円だった。