取引時間前に5月の貿易統計速報値が発表され、貿易収支は2160億円の赤字で2ヵ月連続赤字でも前年同月の9172億円から大幅縮小。市場予測も下回った。為替のドル円はやや円安に振れる。日経平均は48円高の20306円で始まり、TOPIXもプラス。序盤は20300円前後のプラス圏で動きは小幅。その後も午前9時台は20270~20300円のレンジで小動きしていたが、10時を回るとマイナス圏に落ち、20266円の25日移動平均も20200円も割り込み10時25分に20158円まで急落。ドル円も円高に振れた。10時58分に20137円の安値をつける。11時台には戻して前引けは67円安の20190円だった。
後場は15円ほど安く再開するが20150円は割り込まず、底堅い。午後0時台は徐々に値を切り上げ20200円に接近するが、1時台は一転、逆に徐々に値を切り下げ2時ちょうどに20126円の安値をつける。日本政府観光局(JNTO)が5月の訪日外国人客数を発表し、前年同月比50%増の164万人で5月としては過去最高。百貨店などインバウンド関連銘柄が刺激されて2時台は20200円台に戻し、さらに下げ幅を圧縮する。ドル円も円安に。プラス浮上の寸前までいくものの押し戻され、終盤は20200円台前半でウロウロして結局、38円安の20219円で3日続落した。TOPIXも続落。もっとも日経平均先物は15分間の〃アディショナル・タイム〃にプラスに転じて日中取引を終えていた。
新規IPOは1件。リユース品の買取、販売事業を行うマーケットエンタープライズ<3135>が東証マザーズに新規上場。初値がつかず公開価格1500円に対して3450円の買い気配で終了。初値は翌日に持ち越した。前日、初値がつかなかったスマートバリュー<9417>は公開価格1580円に対して午後0時56分、4.4倍の7030円の初値がついた。
日経平均終値は38.67円安の20219.27円、TOPIX終値は-6.16の1633.70。売買高は18億株で今週は3日連続20億株割れ。売買代金は2兆1817億円。値上がり銘柄数は791、値下がり銘柄数は956。値上がり業種は5つだけで、精密機器、小売、食料品、石油・石炭、証券。値下がり業種は28でその下位は鉄鋼、倉庫、電気・ガス、海運、その他製品、不動産、金属製品などだった。
18日の日経平均は大幅に4日続落し2万円割れ。NYダウは31ドル高で続伸。注目のFOMCの結果はゼロ金利政策を継続し利上げ時期は明確にせず、FOMCメンバーの間では「年内」で一致しても利上げ時期もその回数も意見が分かれた。景気は「緩やかなペースで拡大」に上方修正しながら、実質GDP見通しは下方修正。目標の2%を下回ったままでもインフレ率見通しは据え置き。利上げは労働市場の改善とインフレ率の2%接近が条件だとした。FOMCの年末のFF金利見通しは3月に出した0.625%を維持し、2016年末、2017年末の金利見通しは下方修正。利上げ時期をあいまいにしたので夏場、アメリカの長期金利も為替も経済指標に左右されながら不安定になることが予想される。FOMCの結果を受けてアメリカ長期金利は2.4%寸前から2.32%まで急落。為替のドル円は124円台半ばから123円台前半までドル安急進。9月利上げフィックスを織り込んで安かったNYダウは急騰したが、その後は乱高下した。ギリシャ中央銀行がEU離脱を警告したがこの日は脇役。朝方のドル円は123円台半ばでCME先物清算値は20160円。
アメリカのビッグイベントの結果を受け日経平均は25円安の20193円で始まる。TOPIXもマイナス。序盤は下げ幅を拡大し午前9時46分に20066円まで下げる。その後は20100円付近まで戻しては下げ、戻しては下げの繰り返しで、10時25分には20042円の安値をつけるが、それでも2万円の大台は死守。11時台は若干切り返し20100円にタッチし、前引けは120円安の20098円だった。後場はほぼ前引け水準で再開するが軟調で、午後0時51分には20037円の安値をつけ20050円前後で小動き。何かあればたちまち大台割れしそうな水準。前週までと違い押し目買いの勢いは弱く、この日から始まった日銀会合前に毎回出現していた金融や不動産など金利敏感株の「妙な上昇」もみられず、ドル円の122円台への円高進行を受けて軟調。資金が債券にシフトするリスクオフが起きても1時38分は20018円、2時20分は20015円でかろうじて止まったが2時45分、ついに先物主導で5月19日以来約1ヵ月ぶりの2万円の大台割れを起こし19990.55円まで下げた。終値で大台割れするか微妙だったが、大引けは228円安の19990円で、5月18日以来ちょうど1ヵ月ぶりの終値2万円割れ。TOPIXは安値引けで3日続落を喫した。日経平均先物日中取引も19960円で安値引けだった。
新規IPOは1件。業務系システム開発、組込み系システムの開発、検証、システム運用サービスなどを行うデジタル・インフォメーション・テクノロジー(DIT)<3916>がジャスダックに新規上場。初値がつかず公開価格1300円に対し2.3倍の2990円の買い気配で終了。初値は翌日に持ち越した。前日に新規上場して初値がつかなかったマーケットエンタープライズ<3135>は、公開価格1500円に対し9時33分、2.67倍の4005円の初値がついた。終値は3705円だった。
日経平均終値は228.45円安の19990.82円、TOPIX終値は-17.04の1616.66。売買高は20億株で大台を回復し、売買代金は2兆3006億円。値上がり銘柄数は330、値下がり銘柄数は1479。上昇セクターは電気・ガス1業種のみ。下落セクターは32業種で下位は空運、石油・石炭、保険、証券、輸送用機器、不動産、機械、パルプ・紙などだった。