女王蜂の特別食に、ドライアイ改善の新しいメカニズムを確認

2015年07月11日 18:19

 ドライアイが今、社会問題になりつつある。自覚のある人だけで約800万人、自覚のない人も含めると2200万人以上もの患者がいるといわれているドライアイは、今や国民病ともいえるだろう。

 ドライアイは涙の分泌量の減少によって目の表面を潤す力が低下してしまう症状だ。目がショボショボしたり、ゴロゴロと違和感を覚えたり、充血したりするだけならまだしも、エスカレートすれば著しく視力を低下させてしまうこともあるため、決して軽視はできない。

 ドライアイの原因は様々だ。まず、近年のドライアイ患者の爆発的な増加の一因には、インターネットやスマートフォンの普及によって液晶画面を凝視する時間が圧倒的に増えたことが挙げられるだろう。液晶から発せられるブルーライトなども問題になっているが、何より、人工的に作り出された強い光を長時間に渡って凝視することが目に良いわけがない。まばたきの回数が減ったり、姿勢が悪くなって肩や首、頭部への血流が悪化するなど、涙の分泌を阻害する行為のオンパレードだ。

 また、最近では加齢もドライアイの原因の一つであることも分かってきた。年齢を重ねると肌の水分量が減ってしまうのと同じく、涙の分泌量も減ってしまう。通常ならば、分泌量の減少とともに排出量も減るので問題はないものの、このバランスが崩れた場合、目がカサカサになって、ドライアイ症状に陥ってしまうのだ。

 ドライアイの治療としては、点眼液が一般的に知られているが、加齢によるドライアイ改善について、ローヤルゼリーやプロポリスなどミツバチ産品の健康食品などで知られる山田養蜂場が、先日催された第15回日本抗加齢医学会総会において、大変興味深い研究報告を発表している。

 同社では、予防医学の観点からアンチエイジングによるドライアイ予防に取り組んでいる慶應義塾大学医学部眼科学教室の坪田教授らとともに、ドライアイを自覚する20~60歳の男女36名に酵素分解ローヤルゼリー錠(生換算1,200 mg含有/粒)、もしくはプラセボ錠を8週間、1日3回、2粒ずつ飲用させる実験を行ったところ、酵素分解ローヤルゼリー飲用群で涙の量が有意に増加することが判明した。

 女王蜂の特別食であるローヤルゼリーは、タンパク質、炭水化物、脂質、アミノ酸、ビタミン・ミネラル等、40種類以上もの豊富な栄養素を含んでおり、人間の日常生活の栄養源や医薬品として伝統的に世界中で利用されてきたものだが、ドライアイの改善に役立つことがわかったのは初めてである。しかも、そのメカニズムは目の健康維持やドライアイの改善に良いとされるルテインなどの素材で報告されている抗酸化、抗炎症作用とは異なる新しいメカニズムだという。今後研究が進めば、人工的な薬品に頼らず、安全に涙の質や分泌を維持することが可能になるのではないだろうか。

 症状の辛さはもとより、目は若さや活力、生命力を印象づける大きな要素でもある。日本はついに超高齢化社会に突入したが、日本人がいつまでも若々しく健康的であるためにも、今後の研究に大いに期待したいところだ。(編集担当:藤原伊織)