フィアットのチューニング・ブランドとして知られる「アバルト」の新モデル「アバルト695ビポスト」を、9月1日より販売が開始される。通常4シーターのもの2シーターにし190馬力、乾燥重量997kg、クラス最高レベルのパワーウェイトレシオを実現している。
FCAジャパンは、フィアットのチューニング・ブランドとして知られる「アバルト」の新モデル「アバルト695ビポスト」を、9月1日より販売を開始する。
同車は、ブランド創始者カルロ・アバルト氏の”Sunday on the track,Monday at the office(日曜日はサーキットへ、月曜日はオフィスへ)”のことばを具現化し、究極の走りと日常生活をシームレスに行き来するライフスタイルにぴったりだとしている。1964年のアバルト695誕生から50周年を記念して作られたアバルト史上最速のモデルである。
通常4シーターのもの2シーターにし、190馬力、乾燥重量997kg、クラス最高レベルのパワーウェイトレシオ(馬力あたり5.2kg)と100km/hまでの加速5.9秒を実現している。このモデルはアバルトのレーシング部門が販売するレース専用モデル「Abarth 695 Assetto Corse」の公道版として位置づけられている。
スポーツ走行やサーキットユースを主眼に開発されたレース用トランスミッションであるドグリングトランスミッションを、公道仕様車として世界で初めて採用していることが最も注目を浴びるところではないだろうか。
こういった拘りからしても正真正銘のライトウェイトスポーツカーだ。しかしこのジャンル、日本にも話題のクルマがある。それもふたつ。そう、マツダのロードスターとホンダのS660だ。特にロードスターとは排気量もほぼ同じだ。S660については軽自動車という規格のために、一般的には競合とは見なされないかもしれない。しかしスポーツカーを好む人種は筆者も含めて、酔狂なものである。だから価格的には2倍から3倍以上しようと(これはロードスターも同じ)しようとライバル車と考えてもいいだろう。
因にロードスターのパワーウェイトレシオは約7.6 kgで、S660は約13kgだ。こう見ると、S660は圏外なのかもしれない。しかしさすが695ビポストはアバルト史上最速と謳うだけのことはある。もちろんスポーツカーの評価はパワーウェイトレシオだけではない。デザイン、ドライブフィーリング、排気音、その全てが重要である。現実としては懐具合と相談してチョイスするのだが、妄想?を膨らませるのは自由だ。世界的名車というステイタスが確立されているロードスターか? 世界にも類を見ない軽自動車という規格の中の正真正銘のライトウェイトのS660か?それとも、この名門アバルトか?選ぶのはあなた次第だ。価格は標準仕様が594万4,000円、フルスペック仕様は845万6,400円。(編集担当:久保田雄城)