自民党の佐藤正久参院議員(元防衛大臣政務官)は「集団的自衛権に対する昨年7月1日までの政府見解には、フルスペックの集団的自衛権の概念しかなかった。だから、集団的自衛権は行使できないと答えてきた」と2日のNHK番組で強調した。
佐藤議員は「昨年7月1日の閣議決定で、内閣法制局も限定的な集団的自衛権の行使は合憲だと認めた」とした。
また公明党の荒木清寛外交安全保障調査会副会長は「従来は、国民の生命・自由・幸福追求の権利が根底から覆させられるのは自国が攻められる時以外にはなかった。安全保障環境がかわって、他国への武力攻撃であっても日本国民の生命と自由が根底から覆される明白な危険があり得るという認識から、憲法解釈を一部変更して、自国防衛のために(武力行使容認の要件)変えたということだ」とした。
日本共産党の井上哲士参院幹事長は「安全保障環境が変わったから、限定的にでも集団的自衛権の行使を認めるのだとすれば、今だって安倍総理は限定的だといっているが、環境が変わればできるということになれば、時の政権の判断によって、歯止めなく、どんどん拡大されていく」と批判した。
佐藤元防衛大臣政務官は武力行使には新3要件の歯止めがあり、「新3要件を厳格に適用した場合に認めましょう。その場合にも国会の承認を得ましょうとなっていて、安全保障環境がかわったから何でもやっていいという考えはない」と強く反論した。(編集担当:森高龍二)