JFEエンジニアリングが、コスモ石油のガソリンスタンドに、JFEエンジニアリングの開発した電気自動車用蓄電池搭載型急速充電器「RAPIDAS」(ラピダス)と太陽光発電設備(PV)を設置し、EV時代に対応するガソリンスタンドの実証事業を実施すると発表。環境省の「平成23年度地球温暖化対策技術開発等事業(競争的資金)」採択されたもので、7月中旬に機器を設置、2014年3月31日まで実施される。
JFEエンジニアリングの開発した電気自動車用蓄電池搭載型急速充電器「RAPIDAS」は、従来型の急速充電器の設置には50kWの受電が必要であるところ、20kWの受電で急速充電器の設置が可能な機器である。内蔵された蓄電池出力と受電電力を足し合わせてEVへ充電する方式で、電池を内蔵した急速充電器としては、唯一CHAdeMOの認証を取得している。今回行う実証は、ラピダスに内蔵した蓄電池にPVで発電した電力と夜間の商用電力を蓄え、EVへの充電サービスとGSへの給電を行うもの。負荷ピーク時に商用電力からの受電を削減し、GSの電力使用の平滑化を図り、また同時に災害時など停電の際に給油機能を維持するための実証も行うという。
チャデモ協議会によると、日本の急速充電機器設置数は1236。諸外国に比べると多いものの、ガソリンスタンドの数と比べると圧倒的に少ない。EV普及のためは急速充電器設置数の増加が不可欠である。この実証実験を皮切りに、各ガソリンスタンドへの設置が進むのであろうか。