予算委・党首討論飛ばす逃げ込みが心配 岡田氏

2015年08月29日 10:30

 民主党の岡田克也代表は28日の記者会見で衆院予算委員会の日程が決まらないことに触れ「私もしっかりと議論したいと思って楽しみにしているが、なかなか日程が定まらない。(政府与党が)予算委員会や党首討論を飛ばして逃げ込むのではないかと心配している」と政府与党を強くけん制するとともに、民主との間でお盆明けに「所要7時間の予算委員会を約束した」自民党に約束を履行するよう求めた。

 岡田代表は「約束はちゃんと守ってもらいたい。また国民の前できちんと説明する、逃げ隠れせずに総理にはしっかり説明してもらいたい」と強く求めた。

 また、ヘイトスピーチを禁じる人種差別撤廃施策推進法案についても、与党側に早期の対応を求めた。岡田代表は「審議が行われた後、止まっている状況。与党に修正案や対案の提示を求めているが、これまで4回の協議でも回答がない。自民党内にいろいろ意見があってまとまらないということのようだ。安倍総理も一般論として必要性を認めていたように記憶しているが、これだけ動かないというのはいかがなものか」と語った。

 自民党の谷垣禎一幹事長は同日の記者会見で「なかなかこういう立法はよく慎重に考えなければ問題が起こる可能性はないわけではない。ただ、民族差別をして『どこそこのあれは日本から出て行け』みたいな言論が横行するのは、私は恥ずかしいことだと思っている。他方、そのことが言論立法としてどういう問題をはらむのかということも十分考えていかなければいけませんので、冷静に議論を尽くすことが必要ではないか」とした。

 また、谷垣幹事長は「いろいろな国会闘争と絡めずにシンプルに思考をしてやって頂ければいいのですが、なかなか国会というのは難しいところがございますね」とも。国会闘争の駆け引きにしている部分もあるかの受け止めを示し、逆にけん制した。しかし、ヘイトスピーチを禁止する法整備の必要性は待ったなしだ。(編集担当:森高龍二)