新規IPOが1件。イタリア料理店など飲食店の経営や商業施設の企画開発などの事業を手がけるバルニバービ<3418>が東証マザーズに新規上場。公開価格2500円に対し2時13分、2.3倍の5750円の初値がついたが、その後はストップ安になるご愛嬌で終値は4780円。前日新規上場のパートナーエージェント<6181>も10時8分、公開価格1260円の3.17倍の4000円の初値がついた。終値は3590円。これで10月の新規IPOは全て終了し、5件で初値は4勝1敗だった。次回は来週11月4日の郵政3社の大イベント。
日経平均終値は125.98円高の18903.02円、TOPIX終値は+4.08の1547.19。売買高は17億株でこの日も薄商い。売買代金は2兆1644億円。値上がり銘柄数は963、値下がり銘柄数は796。20業種が上昇し上位は空運、情報・通信、パルプ・紙、医薬品、化学工業、証券など。13業種が下落し下位は海運、鉄鋼、倉庫、非鉄金属、機械、金属製品などだった。
29日の日経平均は小幅続伸。排ガスデータ不正問題のフォルクスワーゲンの決算は約16億ユーロの最終赤字、フィアット・クライスラーの決算はリコール対応と中国・天津の爆発事故の影響で約3億ユーロの最終赤字だったが、ユーロ圏ではないスウェーデンの追加緩和を受けてヨーロッパ市場は軒並み上昇。NYダウは198ドルの大幅高。NASDAQ、S&P500もプラスだった。FOMCの結果は大方の予想通り10月の利上げを見送り。しかし声明文には「雇用とインフレの動向を見極めながら次回の会合までに判断する」という趣旨の文言が盛り込まれ、12月利上げに含みを持たせていた。メンバーのタカ派とハト派の主張を絶妙なバランスで縫い合わせた「キメラ的声明文」なので、29日の7~9月期GDP、間に2回ある雇用統計の数値次第では年内利上げ断念もありうる。大幅プラスだったNYダウは声明文発表直後にマイナスまで逆落とし。同時に長期金利は2.1%を超えドルも急騰。しかしそれはアルゴリズム取引でお約束の「手続き」だったかのようにダウは200ドル高近辺までV字回復し高値圏で終えた。原油先物は上昇、金先物も上昇し1週間ぶりの高値。ドル円は121円台前半、ユーロ円は132円台前半。CME先物清算値は19180円と19000円台に乗せた。
取引時間前に9月の鉱工業生産指数の速報値が発表され、97.3で市場予測の中心値-0.5%を大きく上回る+1.0%。経済産業省は基調判断を「弱含んでいる」から「一進一退で推移している」に引き上げた。7、8月はマイナスだったため予想外の良さで、7~9月期のGDPのマイナスを回避できる可能性も出る。しかし日銀の追加緩和が遠のく観測が強まり為替は円高に振れ121円割れ目前に。
日経平均は143円高の19046円で大台に乗せて始まったが、CME清算値から134円も低いのは追加緩和期待を打ち砕く鉱工業生産指数の妙な良さとそれに伴う円高のせい。TOPIXは2ケタ高でスタート。序盤は19100円台にはタッチせず、午前9時4分の高値19080円と9時11分の安値19009円の間のレンジで動く。良い経済統計で株価の頭が抑えられる皮肉なことが起きるのも日銀会合の週ゆえ。9時20分過ぎから下落の勢いが止まらず19000円もあっけなく陥落。10時20分頃までおおむね18950~19000円のレンジで動く。プラス圏だが外部要因の良さに比べ物足りない水準。上海市場はプレ・マーケットからプラスで始まったが、日経平均は18950円を割り込み10時25分に18922円まで下落し、TOPIXは瞬間マイナスタッチ。FOMCを通過しても今週の重要イベントは夜にアメリカGDP発表、明日朝は国内経済指標ラッシュ、昼は日銀会合の結果発表とまだあり、重苦しいムードがなお続く。10時台後半は上海の下げに同調して日経平均も安値を取りながら下落し、べったりの「中日連動」。10時45分にはマイナスになり、FOMCの結果でCMEが上昇した効果が雲散霧消した。どこかおかしい東京市場。「中日連動」なので、上海がプラスに戻ってなおも上昇すると日経平均も11時ちょうどの18877円を底に上昇に転じ、18900円台を回復して前日比プラスまで戻る。でも上海が下がるとまたマイナスで、相手の気まぐれに付き合う仲が復活。前引けは17円安の18885円。TOPIXもマイナスだった。
上海は一時マイナスでもプラスに戻して午前の取引を終えたが、為替のドル円が121円を大きく割り込んだので日経平均は後場再開後、どんどん安値を更新していく展開。午後1時2分に18809円まで下落した。1時台の水準回復も18800円台が精いっぱいでプラスには浮上できない。だが、2時に午後の取引が再開した上海市場がプラス圏で上げ幅を拡大すると、日経平均も連動して18900円を超えプラスに浮上。上海さんにどこまでもついていきますゲタの雪。終盤は4~9月期決算発表シーズンの好調な企業業績に支えられてプラスといえども小幅高の水準で19000円を突破できるようなエネルギーもなく、モヤモヤムードのまま32円高の18935円で大引け。3ケタの騰落でなかった日は10月でわずか3回目。TOPIXはマイナス、JPX日経400はプラス、日経225先物日中取引はマイナスとまちまちだった。〃よりを戻した恋人〃上海総合指数は+0.35%で、東京市場と小幅高のペアルックでキメていた。
日経平均終値は32.69円高の18935.71円、TOPIX終値は-0.08の1547.11。売買高は27億株、売買代金は3兆4069億円と久々の大商い。30日に実施されるTOPIXのリバランスに伴う売買が活発だった。値上がり銘柄数は987、値下がり銘柄数は794。プラスは18業種で、その上位は精密機器、医薬品、機械、卸売、鉱業、倉庫など。マイナスは15業種で、その下位はその他製品、空運、証券、電気・ガス、輸送用機器、不動産などだった。
30日の日経平均は3日続伸。ヨーロッパ市場は軒並み小幅安。NYダウは23ドルの小幅安で、終盤に一時プラスになるなど底堅かった。NASDAQもS&P500も小幅安。アメリカの7~9月期のGDP速報値は年率換算で前期比+1.5%。4~6月期の+3.9%から大きく減速したが、市場予測の+1.6%と比べれば0.1ポイント低いだけで12月の利上げを断念するほどの悪さではない。内訳は、輸出が鈍化して在庫は1135億ドルから568億ドルまで大幅に減少し-1.4%だったが、+3.2%の個人消費など内需は堅調。9月の米仮契約住宅販売指数は市場予測は前月比プラスだったが-2.3%と悪かった。住宅市場の先行指標は2ヵ月連続のマイナス。医薬品大手のファイザーによるアイルランドのアラガンの買収話が出てヘルスケア関連が買われていた。原油先物は上昇、12月の利上げが意識され金先物は大幅反落。為替のドル円は121円近辺で前日比やや円安。ユーロ円は133円近辺。CME先物清算値は18970円だった。
月末の金曜日なので取引時間前に政府発表のマクロ経済指標が集中的に発表された。9月の労働力調査は、有効求人倍率は1.24倍で8月から0.01ポイントさらに改善して23年8ヵ月ぶりの高水準。失業率は横ばいの3.4%で市場予測とも一致した。消費者物価指数(CPI)は9月全国が-0.1%、10月東京都区部が-0.2%で市場予測とほぼ同じ。ネガティブサプライズだったのが9月の家計調査の二人以上世帯の実質消費支出で、-0.4%で8月の+2.9%、市場予測の+1.2%を大きく下回った。この指標は商業動態統計とのズレも月ごとのブレも大きく、麻生財務大臣が総務省に算出方法の改善を要望していた。