9月の小売販売額、6ヶ月ぶりにマイナス

2015年11月02日 08:24

 経済産業省が10月28日に、9月の商業動態統計(速報)を発表した。それによれば、小売業販売額は前年同月比0.2%ダウンの11兆2280億円であり、6ヶ月ぶりのマイナスとなった。原油安の影響を受けて石油関連製品の価格が下がったほか、スマートフォン(多機能携帯電話)やパソコンなどの販売も低迷した。そのほか、自動車や家電の販売低迷が足を引っ張り、全体を引き下げた。ただし、気温の低下により秋冬物の衣服が好調に推移したほか、中国人を中心とする訪日外国人旅行客の影響により化粧品も伸長した。こうした状況を受けて経済産業省は、「一部の弱さがみられるものの横ばい圏」との見方を据え置いた。

 9月の小売業販売額のうち、百貨店とスーパーを含む「大型小売店」は前年同月比2.6%アップの1兆5114億円で、既存店ベースでは前年同月比1.7%アップという結果であった。このうち、百貨店は前年同月比1.9%アップと3ヶ月連続のプラス。化粧品や高額商品が好調に推移したことが影響した。スーパーも前年同月比1.6%アップという結果で、主力である食品の販売が好調に推移したことや、惣菜の売り行きが伸びたことなどが影響した。これで6ヶ月連続でプラスとなった。そのほか、ドラッグストアも化粧品や健康食品が伸長したことにより、6ヶ月連続のプラス。ホームセンターは天候不順の影響により日曜大工関連商品が好調に推移したこともあって、3ヶ月連続のプラスとなった。家電量販店はスマートフォンやパソコンの不振により、3ヶ月ぶりにマイナスに転じた。コンビニエンスストアは前年同月比5.1%アップの9189億円であった。

 9月の結果を前月比で見てみると、0.7%アップと3ヶ月連続のプラス。そして7~9月の季節調整済みでは前期比1.8%アップと、これで2四半期連続でプラスと堅調さがうかがえる。しかし、伸び率そのものは4月をピークに縮小傾向が続いている。百貨店の好調さの一端を支える化粧品の販売は、中国人を中心とする訪日外国人旅行客に負うところが大きいことから、この先中国の経済状況いかんによっては、数値が伸び悩み始める可能性も十分にある。(編集担当:滝川幸平)