梅果実由来成分の脂肪燃焼効果で疲労軽減?

2012年06月06日 11:00

 サッポロ飲料が、近畿大学生物理工学部の矢野史子教授、三谷隆彦元教授、および和歌山県工業技術センター等と共同で、梅果実由来成分の脂肪燃焼効果が疲労軽減につながることをマウスの試験で初めて明らかになったと発表。今後、梅果実由来のポリフェノールの脂肪燃焼効果のメカニズムを解明し、メタボ対策飲料・食品の開発を目指す。

 2007年から共同研究を実施していたサッポロ。今回は梅干しを作る過程で副産物として生成され、今まで有効利用されていなかった「梅酢」に着目し、梅果実由来の成分である「梅酢ポリフェノール」を用いて実証試験を実施。梅果実由来のポリフェノールを継続して摂取することで、疲労軽減効果が得られることが既に判明していたものの、今回の実証実験により、エネルギー生産と脂肪燃焼に関わる遺伝子の発現が高まり、効果的に脂肪燃焼してエネルギーを生産していることが判明したという。

 節電による暑さ対策や熱中症対策商品として注目を集め、各飲料メーカーがラインナップしている梅飲料。今回の研究成果は、梅が更なる注目を集める切掛けとなるであろう。また、梅干しなどの食糧や各メーカーによる飲料などといったものだけでなく、サプリメントなどの健康補助食品などとしての商品展開も活発化するのかもしれない。本格的な夏を前に、その動向に注目が集まるところであろう。