隠れ肥満にご用心 脂肪肝リスクを減らす「蜂ヤニ」とは?

2015年11月28日 18:08

 今や2兆円を超えるといわれる、ダイエット市場。「メタボ」という言葉が広まってからは、女性のみならず、男性も肥満を気にするようになっている。しかし、日本人は本当に「太っている」のだろうか?

 厚生労働省が毎年行っている国民健康栄養調査の結果を見ると、肥満度を示す指標「Body Mass Index(BMI)」による判定で25以上を示す女性の肥満者は、20歳から70歳以上で平均約20%。日本肥満学会による判定基準では、この数値は立派な肥満と言える、世界保健機構(WHO)の肥満判定基準はBMI≧30。この基準で判断すると日本人女性のほとんどは肥満ではないという判定になる。結局のところ、数値では測れないのかもしれない。
 
 見た目がぽっちゃりしているからと言って、数値的には必ずしも肥満とも言い切れないことだ。逆に、見た目は痩せていても、数値的にみると実は肥満という人も大勢いる。いわゆる隠れ肥満というやつだ。

 特に、気を付けなければいけないのは後者の方だ。たとえ体型がすらっと痩せて見えても、内臓にはフォアグラのようにびっしり脂肪がついている人は珍しくない。知らないうちに肥満が進み、高血圧や糖尿病、動脈硬化、肝障害の引き金になることもある。とくに肝臓の脂肪化や線維化(細胞で過剰にコラーゲンが作られ堅くなった状態)により肝臓の機能が正常に働かなくなる肝障害は、自覚症状に乏しく、肝炎・肝硬変・肝臓がんなどの重篤な病気に進行する恐れがあり、予防や早期の治療がとくに求められる。

 隠れ肥満の原因はやはり、運動不足。また、繰り返すダイエットのリバウンドによる場合も多いという。予防としては、普段から適度な運動をすることが望ましい。運動不足解消のためにジム通いをする人もいるだろうが、日々の生活に追われて、なかなか毎日続けて運動ができないという人も多いだろう。そんな人にお勧めしたいのが「蜂ヤニ」だ。「蜂ヤニ」とは、最近では「プロポリス」の名で健康食品として販売されているミツバチ産品で、ミツバチが植物の新芽や樹脂などの植物源から集めた樹脂製混合物のこと。株式会社山田養蜂場が近畿大学工学部・助教授の小川智弘氏らとの共同研究により、このプロポリスを継続摂取することよって、肝臓の脂肪化や線維化を抑制し、脂肪肝や非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に対して、予防効果の可能性があることを発表している。

 肥満はともかく、それが糖尿病や肝疾患、肝臓がんなどの命にかかわる病気につながることもある。見た目が痩せているからといって安心しないで、常日頃から気を付けておきたいものだ。(編集担当:藤原伊織)