厚生労働省による日本人の飲酒適量は1日あたり日本酒換算で2合(ビールなら1L)。さらに週に2日程度は飲まない日を設けることが望ましいとのことである。つまり1週間で考えれば、日本酒なら1.8L、ビールなら5L(350ml缶で15本弱)程度が目安だ。
酒文化研究所が「飲酒コントロール~休肝日を実施していますか」をテーマに調査を行った。
厚生労働省による日本人の飲酒適量は1日あたり日本酒換算で2合(ビールなら1L)。さらに週に2日程度は飲まない日を設けることが望ましいとのことである。つまり1週間で考えれば、日本酒なら1.8L、ビールなら5L(350ml缶で15本弱)程度が目安だ。
飲むときの平均的な飲酒量と現段階での飲酒頻度は、飲酒量が適量までの人が53%で、少し飲みすぎの定量の1.5倍までの人が29%、1.5倍を超えている人が18%だった。
次に休肝日(意識的に酒類を飲まない日)の有無だが「週に2日以上実施」が30%、「週に1日実施」が18%で、「全く実施していない」人も42%いた。
念のため、休肝日以外に適量飲酒のために心がけていることを選んでもらうと「飲む量や酔い加減を守る」が55%。以下、「酔った勢いでさらに飲まない(ハシゴ酒など)」25%、「一気飲みは絶対にしない」が24%となっている。
ただ酒文化研究所の調査なので、調対象者が酒好きが多いことは頭に入れておく必要はあるだろう。
年齢別に適量飲酒への対応を分析すると興味深いことが見えてくる。中でも特徴的なのは50代だ。飲む日の飲酒量は適量1.5倍超が最も多いものの休肝日実施率が高くメリハリが効いているようだ。毎日飲むという人も25%と最も低くなっている。
40代までは、飲酒量はそれほど多くないのだが、休肝日実施率は低く、まだ自分には関係ないと考えているようである。60代以上になると飲酒量1.5倍超の層は13%まで下がるが、休肝日実施率も下がり、毎日飲む人は55%と最も高くなっている。
体力的にもまだ飲める50代では、ほろ酔いにとどまる飲酒量セーブではなく、休肝日を決めることで飲みすぎを防止しようとしている姿が伺えるのが、なんだかいじましい。
休肝日をはじめた理由は、「健康維持のため」が61%と最も高く、具体的には「医師や家族のすすめ」「高血圧や糖尿病予防のため」「酒に弱くなったと実感した」「ダイエットのため」が2割強ずつあがっている。
このあたりを適量以上飲むが休肝日を実施している50代の具体的な声で見ると、「若いころは浴びるように毎日飲んでいた。あるときから、週1日の休肝日からはじめ、徐々に増やして現在は休肝日が年200日。飲む日は昔と変わらないくらい飲みます。」「半年前に酔いが早くまわるようになったと感じて週1日の休肝日をはじめた。飲み過ぎ防止のため余分なお酒は家に置かないようにした。」「50代になったころから翌日酒が残るようになったので週2回休肝日をつくるようにした」などである。
休肝日ではなく日々の適量を守ることを選んだ50代は、「健康診断でやむをえず休肝日をしばらく実施し体調も良くなったので、今は毎日飲むが適量を日本酒1合と定め厳守している」「毎日飲んでいるが、飲む時間を短くするようにした。必ず当日中に入浴して就寝している」などのコメントがあった。
50代という年齢は、いろんな意味で悩み多き世代なのかもしれない。(編集担当:久保田雄城)