上海は乱高下したがプラスで午前の取引を終えた。日経平均も19300円台に戻して後場の取引を再開。午後0時台は19350円付近まで上がるが19300円そこそこの水準で、騒々しかった前場とうって変わって静かに推移する。トヨタ<7203>が新型「プリウス」をお披露目した。納車待ち4ヵ月の人気。1時台も19300円台前半であまり動かなくなる。冬なのにシエスタだが、その眠りをさましたのが魔都・上海。プラスで再開しながら、ズルズル下げっぱなしでマイナスになっても一向に止まらない。東京市場もそれにつられて19300円を割り込み、2時22分に19260円で安値を更新する。それでも終盤は19300円台にしっかり戻し、終値は191円安の19301円で続落。約1ヵ月ぶりの安値だがメジャーSQ週「第2鬼門」を通過。TOPIXは2ケタ安。上海総合指数は東京の引け後に下げ止まって最後はプラスに戻し0.06%高で終えるという意地悪ぶりだった。
新規IPOが1件。クラウド方式による開発・販売、ITエンジニア派遣などを行うラクス<3923>が東証マザーズに新規上場。大引けまで初値はつかず、公開価格1080円の約2.3倍の2484円の買い気配で終了し、初値を翌日に持ち越した。IT・ネット関連の新規IPO銘柄の人気は高い。
日経平均終値は191.53円安の19301.07円、TOPIX終値は-13.15の1555.58。売買高は20億株、売買代金は2兆3940億円。値上がり銘柄数は371、値下がり銘柄数は1442。プラスのセクターは石油・石炭、その他金融、鉱業、輸送用機器、海運の5業種。マイナスのセクターは28業種で、下位は保険、医薬品、食料品、水産・農林、小売、繊維などだった。
10日の日経平均は大幅に3日続落したが19000円台は死守した。NYダウは75ドル安で3日続落。S&P500もマイナス。NASDAQは下げが大きい。ヨーロッパ市場は軒並み安でロンドンFTSE指数は5営業日続落と深刻。原油先物が日中、原油在庫統計の予想以上の減少で38ドル台まで上がったかと思えばその後、36ドル台まで急落し、ダウはそれに翻弄されて200ドルを超える大幅高から100ドルを超えるマイナスまで日中値幅364ドルの乱高下。午前中の高値の背景にはウォールストリートジャーナルが報じたデュポンとダウケミカルの合併話もあり、実現すれば売上高930億ドルで化学メーカー世界首位のドイツのBASFを抜く。ヤフーはアリババ株の売却を撤回したが、出口戦略の先送りは税務会計上の理由。COP21はホスト国のフランス政府が「パリ協定」の合意案を公表したが「三論併記」。議論しているうちにも海に沈んでいく村がある。為替市場では突然のようにドル安が進行し、対ユーロレートは1.1をオーバー。ドル円は121円台前半、ユーロ円は133円台後半。この動きに日銀の追加緩和を催促するメッセージが含まれているのだろうか? 次回会合は来週17、18日。金先物価格はドル安で反騰。CME先物清算値は19000円を割り18965円だった。
取引開始前に10~12月期の法人企業景気予測調査が発表された。大企業景況判断指数は+4.6%で2期連続のプラス、設備投資見通しは+7.5%で9月調査の6.1%から上昇。11月の企業物価指数は-3.6%で市場予測の-3.8%を下回った。原油安が影響している。
日経平均は231円安の19070円で始まる。TOPIXも大幅安スタート。マーケット最大の株安要因は、NYダウは原油先物価格、日経平均は為替の円高。メジャーSQ週の鬼門を我慢して抜けたら、今度は円高が襲来して2万円回復どころか19000円台も危うし。序盤から19000円割れ寸前の水準と19100円超えの水準を行ったり来たり。午前9時35分に19125円まで上昇した後、9時59分に19027円の安値をつけるが、19000円はさすがに心理的なサポートラインで割り込まない。陥落すると時計の針が1ヵ月前に卒業したはずの「17000~18000円台ワールド」に逆戻りする。人民元のレートが4年4ヵ月ぶりの安値をつけて、上海市場はマイナスで始まるがすぐプラスに転じる。日経平均も10時台は徐々に上昇し19100円を超えるが、11時台は一転、小刻みに下げていく。11月末の東京都心部5区のオフィス空室率が発表され、10月末比-0.27ポイントの4.19%で7ヵ月連続で改善し7年2ヵ月ぶりの低水準。オフィス賃料は23ヵ月連続で上昇した。相続税対策で供給過剰になり、自治体の「民泊条例」に望みをかける賃貸住宅の空室率、家賃とは正反対。上海は小幅プラスを維持して安定し、日経平均前引けは251円安の19049円だった。前場の値幅は日経平均は98円、TOPIXは10ポイントに届かなかった。
上海市場はマイナスの時間帯もあったが小幅プラスで午前の取引を終了。後場の日経平均は少し上昇するが19100円には届かずに再開。そのまま19100円の少し下の水準でパタリと値が動かなくなる。このところ「前場に動いて後場は昼寝」して薄商いというパターンが目立つ。軽減税率で自民党が公明党に譲歩して対象に加工食品も含まれ、与党の2016年度の税制改正大綱の大枠が固まった。20%台への法人減税が目玉だが「やって当たり前」なのか株価はほとんど反応なし。日経平均は19100円の真下の静かな横ばいが続く。上海市場は2時に小幅プラスで再開し、マイナスに落ちることなくほぼ横ばい。しかし日経平均はジワジワと小刻みに下げ、2時53分に19025円のこの日の安値をつける。19000円台を守って終われるかどうか大引けまでわからない状況だったが、なんとか守りきって終値は254円安の19046円でTOPIXとともに3日続落し翌日のメジャーSQを迎える。日中値幅は100円にとどまった。日経平均先物の日中取引は安値引けだったが19000円台は死守。上海総合指数は終盤はマイナス圏に落ちて0.48%安で終了した。
前日に東証マザーズに新規上場して初値がつかなかったラクス<3923>に10時23分、公開価格1080円の3.28倍の3550円の初値がついた。しかし直後に3000円を割り込み、終値はストップ安の2850円だった。
日経平均終値は254.52円安の19046.55円、TOPIX終値は-15.23の1540.35。薄商いで売買高は18億株、売買代金は2兆1913億円。値上がり銘柄数は232、値下がり銘柄数は1617。値上がりは4業種にとどまり、鉱業、電気・ガス、石油・石炭、水産・農林と、円高でメリットが出る資源・エネルギー関連と内需型の産業。値下がりは29業種で、その下位はゴム製品、その他金融、精密機器、小売、サービス、証券などだった。
11日の日経平均は4日ぶりに反発。NYダウは82ドル高で4日ぶりに反発。NASDAQ、S&P500もプラスだった。BOE(イングランド銀行)は政策金利を据え置き、ヨーロッパ市場はドイツだけ上昇。アメリカの7~9月期の家計純資産残高は8月以降の世界同時株安が影響し4年ぶりのマイナスで-1.4%。11月の財政収支は645億ドルの赤字で前年同月比13.6%の赤字拡大。輸入物価指数は-0.4%で5ヵ月連続のマイナス。新規失業保険申請件数は+1.3万件の28.2万件で、目安の30万件より下だが市場予測の26万件より悪く、経済指標は悪いものばかり。