計画で同一労働同一賃金の実現に踏み込む 総理

2016年01月23日 10:35

 安倍晋三総理は22日の施政方針演説で労働法制の一層の見直しに強い意欲を示した。「専門性の高い仕事では時間ではなく成果で評価する新しい労働制度を選択できるようにする」とする一方「時間外労働への割増賃金の引上げなどにより長時間労働を抑制する」とし「本年取りまとめる『ニッポン一億総活躍プラン』では同一労働同一賃金の実現に踏み込む考えだ」とした。

 安倍総理は労働法制の見直しを一億総活躍への挑戦の第一にあげた。「最も重要な課題は1人ひとりの事情に応じた多様な働き方が可能な社会への変革。ワーク・ライフ・バランスの確保だ」とアピール。

 安倍総理は「労働時間に画一的な枠をはめる、従来の労働制度、社会の発想を大きく改めていかなければならない」と主張した。

 安倍総理は、そのために「フレックスタイム制度を拡充する」とした。安倍総理は「専門性の高い仕事では時間ではなく成果で評価する新しい労働制度を選択できるようにする」とし「時間外労働への割増賃金の引上げなどにより長時間労働を抑制する。年次有給休暇を確実に取得できるようにする仕組みを創り、働き過ぎを防ぐ」と、経済界の要請を背景にした労働法制の見直しに強く反対する民主党など野党の批判をけん制した。

 また「妊娠や出産、育児休業などを理由とする、上司や同僚による嫌がらせ防止措置を事業者に義務付ける。男性による育児休業を積極的に促す事業者には新しい助成金を創設する」とした。

 このほか「非正規雇用の皆さんの均衡待遇の確保に取り組む。短時間労働者への被用者保険の適用を拡大する。正社員化や処遇改善を進める事業者へのキャリアアップ助成金を拡充する。契約社員でも原則1年以上働いていれば育児休業や介護休業を取得できるようにする。します。ニッポン一億総活躍プランでは同一労働同一賃金の実現に踏み込む考えだ」と支持を求めた。これら、労働法制への取り組みは今国会で大きな論点になる。(編集担当:森高龍二)