この日から新年度入り。「ジュニアNISA」売買初日の日経平均は39円安の16719円で始まる。ジュニアNISAは子どもが18歳になるまで引き出しできない原則なので、個別株のリスクを避けETFや投信が主体になると思われる。初日でもあり、そのファンド買いが入ってもそれは寄付前注文だけの話だったらしく「寄り高」で序盤からどんどん下げる。16700円も16600円も16500円も16400円も割り込み、9時58分の16362円でやっと下げ止まる。3月のメジャーSQ値16586円も全く防衛線にならない。ドル円は112円台前半でそれほど大きい円高ではなく、旧年度を売りで終わり、新年度も売りから入るという苛酷な年度変わり需給。前日に25日移動平均を割り込んだのもネガティブインパクトになったようだ。
10時に中国国家統計局発表の3月のPMIが発表された。製造業PMIは50.2で2月の49.0から改善し、8ヵ月ぶりに好・不況の目安の50超え。市場予測も上回った。非製造業PMIも53.8で2月の52.7から改善した。それを受けて日経平均も16400円台に持ち直す。しかし上海市場はマイナスで始まり、プラスにタッチしても一時的。日経平均も16400円を一時割り込む。10時45分発表の財新の製造業PMIも49.7で市場予測を上回り、「全人代」を通過して前途に対する悲観的な見方は後退したようだ。悲観的なのは日本。為替の円高が112円割れ寸前まで進行したため11時台はさらに下値追い。16300円も下回り11時10分に16262円の安値更新。売りが売りを呼んで下落幅が500円に迫る。前引けは470円安の16287円だった。
上海は下げ幅を拡大して午前の取引を終える。和歌山県で震度4の地震発生。後場の日経平均は安値を更新して再開し、2時にかけて安値を更新、更新、また更新。1時47分に16144円まで下落した。まるでダークサイドに墜ちたかのような下落ぶりで、東京の桜は満開でも東京市場は暗黒面の金曜日。2時に再開した上海市場は少しずつ下げ幅を圧縮するが日経平均は16200円台に乗りきれず、終盤の2時51分にダメ押しのような下落で16113円まで下げ、日足一目均衡表の「雲」の下限16091円寸前で止まる。前日比645円安。TOPIXは一時1300割れした。大引けは594円安の16164円。2月29日終値16026円に近く、3月の上昇分をほぼ帳消しにした。
日経平均終値は594.51円安の16164.16円、TOPIX終値は-45.80の1301.40。売買高は25億株、売買代金は2兆6570億円。値上がり銘柄数は70、値下がり銘柄数は1860。全業種がマイナスで、その下位は電気機器、電気・ガス、鉱業、機械、証券、ガラス・土石など。清明節の3連休前の上海総合指数は終盤プラスに浮上して0.18%高だった。
今週の星取は1勝4敗。前週末3月25日の終値17002.75円から838.59円下落して今週の取引を終えた。権利確定イベントはまずまずで乗り切っても、年度の変わり目に苛酷な売り浴びせ地獄が待っていた。(編集担当:寺尾淳)