中国・北京で開催している2016年北京モーターショー(第14回北京国際汽車展覧会/一般公開日4月29日~5月4日)において、ホンダの中国国内最上級となる新型SUV「AVANCIER(アヴァンシア)/中国名:冠道(Guandao)」をワールドプレミアした。中国におけるホンダは、広州汽車との合弁の「広汽ホンダ」と、東風汽車との合弁の「東風ホンダ」の2社体制だが、「アヴァンシア」は広汽ホンダが製造販売するモデルだ。
ホンダ「アヴァンシア」といえば、1990年代半ばから2000年代初めにかけて、日本で販売された、ある意味で懐かしいモデル名だ。当時、北米向け「アコード」をベースに、全高が高めの大きな5ドアHBとステーションワゴンをクロスオーバーさせた、V6エンジンを搭載した、なかなかユニークなコンセプトの大人のクルマだった。
今回、北京で公開したアヴァンシアは上質な走りと広々とした室内空間を持つ、中国におけるホンダの新たなフラッグシップSUVモデル。プラットフォームは、最上級セダン「アコード」を活用した。中国で販売するモデルとしては初の2リッターターボエンジンを搭載する。ホンダは中国で、企業と商品イメージの訴求に「FUNTEC」をキーワードとしており、ターボエンジンによる最新テクノロジーと、走る愉しさの融合を狙っている。この新型アヴァンシアもダウンサイズターボを得て力強い走りを実現した。
また、安全装備も充実させた。ホンダ独自の先進安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を採用している。
ボディ寸法について、今回は未発表だったが、CR-Vよりも「ひと回り以上大きい」ディメンションだ。ボディスタイルは、昨年の上海モーターショーに登場した「コンセプトD」に准じた。
中国事業を総括するホンダによると「中国市場では、CAFE(企業別平均燃費)や、NEV法(新型エネルギー車規制法)など、規制が厳しくなっている。そのなかでホンダは、ダウンサイジングターボとハイブリッド車、さらにはプラグインハイブリッド車で対応していく」と今後の戦略について述べたという。
また、今回のホンダブースでは、4月12日に発表した新型「CIVIC(シビック)」や、中国で初めて現地生産を行うハイブリッドモデル、新型アコード ハイブリッド」を出展した。(編集担当:吉田恒)